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第37話 陽菜サイド・歩ける?

とうとう、入院してから2週間が経った。 そろそろかなあ? 胸の痛みも大分落ち着いてきた気がする。 「お早う、今日はどうかな?」と立花院長先生の回診だ。 うんと頷いた。 聴診器を胸に当てていた。 「もうそろそろ起き上がってみようか? あとでおしっこの管を抜去してみよう。 それでゆっくりでいいからトイレに行けるかどうか、看護師さんに手伝ってもらってやってみてね。 それでまだつらいようなら、また管を入れるよ。無理はしなくていいからね。頑張って」 うんと頷いた。 先生が部屋を出ると、その後は看護師さんが来て管を取ってくれた。 「さあ、どうかなあ? トイレまで3mだけどね。歩けるかな? 無理しなくていいけどね」と看護師さん。 ベッドの上半身を上げてもらった。 そして手を借りながら、ずりずりとベッドの端によって足を降ろして、そっと立ち上がった。 でもまだ胸が痛くて響いた。 でも出来なくはない。 「まだ胸が痛いんじゃないの?」と看護師さん。 頷いた、でも頑張りたい。 そっと少しずつ歩いた。だって足は悪くないもんね。 打ち身があっただけだもん。 それも大分癒えている。 そっとトイレのドアを開けた。そして中に入った。 「じゃあドアを閉めるわよ」 中で上の方から上着をひっぱり、パンツはまだ履いてなかったからそのまま腰を下ろした。 なんだ、できるじゃんって自分で思った。 なんだかおかしくなって笑った。 「どうかなあ?」とドアの外から看護師さんが声をかけた。 おしっこは出なかったけど、ペーパーで拭いて立ち上がった。 よしよし、私できるじゃん。うれしくなった。 そしてドアを開けた。 「どうだったの?」 頷いた。そして笑った。 「あ、出来たのねえ? じゃあ、今度は一人でも出来そうかな?」と看護師さん。 うん、と元気よく笑顔を見せた。 「じゃあ、今度は一人でベッドに戻ってみて」 そろっと歩き、ベッドにたどり着くと__あれ? そうだ。ここからが大変だ。 どうやって横になればいいの?? 胸が痛いから上れない。力が入らない。 う~んと考えた挙句に、ベッドの枕をめがけて手と頭を先につけて、一気にどさっとベッドの上に転がった。 ああーーっと胸に痛みが走って、しばらく胸を抱えて痛みに耐えた。 「あらら、大分無理をしたわねえ。まだ無理じゃないの?」と看護師さん。 「でもね、今声が出てたわよ」 え? 本当? 驚いた。 「ああああーーーっ」ともう一度声を出してみた。 「ほら、少し声が出てるわよ」と言われた。 ニヤッと笑った。 「まあまあ焦らなくていいから、ゆっくりトイレに行ってみて。 困ったらブザーを押してね。がんばれ~」 看護師さんが言い残して部屋を出て行った。 どうしよう? うれしくて仕方がない。 そうだ、隣の部屋まで行けるかな? 華ちゃんに声を聞かせないと……。 もう一度ゆっくりと起きた。 そして伝い歩きをしながら、隣の部屋に行った。 「え? 陽菜ちゃん、起きて来たの?」 「うん」と声を出したつもり。 「うん? 今なんか言った?」 うんうんと頷いた。 「ああーーーーっ」と思いっきり声を出した。 「あれ? 少し声が出てるよ!」 うんうんと頷いた。 「ああ、良かったねえ」と私の手を取って喜んでくれた。 「そうだ、私、陽菜ちゃんと同じ学校に行けることになったんだよ。 見て! タブレットもお母さんが買ってくれた!」 と、学校の説明書やタブレットを見せてくれた。 「良かったねえ」と声に出したつもり。ふふ

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