68 / 81

第68話 立花家の未来を作る人たち

あとね、財団の子供達を預かる、 保育園やベビールームも一緒にやるつもりだと話した。 「あのう、人気を出す方法があるんですよ」と岡本さん。 「なに?」 「幼児教育って大事じゃないですか? だから、ここにしかできない幼児教育をすると評判になりますよ」と岡本さん。 「あ、僕は経験があるから分かる。もう2歳から英才教育ですよ。 これを小学生まで続けると、一生を左右できるくらいのスキルが身に付くんですよ。 少なくとも勉強する習慣を身に付けると、将来いい大学も楽勝ですよ」と石井君 「またあ~東大自慢なんだから」と岡本さん。 「いや、マジ俺余裕を感じたもん。 小さい頃から勉強する習慣を持っていない人は、地獄の思いをするらしいですよ」石井君。 「ああ、それはそうだね。俺もわかるよ。 うちも代々医者の家だから、長男はとにかく医者になれって言われてね。 小さい頃から家庭教師に見張られてさ、遊ぶ暇もなく勉強させられたんだよ。 もうずーっとだよ。大学に入るまでだよ。大学に入ってもずーっと勉強続き。 卒業して医者になっても専門医になるためにずーっと勉強ばっかり。 俺はマジ遊んでないんだぜ」」 恨みをぶつけた俺。(笑) 「いやあ、医学部を目指す人は皆同じですよ。 みんな親が医者だから必死で子供を小さい頃から、 いろんなお稽古事をやらせて脳を鍛えるんですよ。 そして幼稚園の頃から勉強の習慣を付けるんですよ。 でないと、高校から始めようとしても無理なんですよ」田代君 「あ、俺わかるなあ......」と俺。 小林さんや家政婦さん達が他人事のように俺達を見ていた。 ここで昼食。 いよいよ由紀さんのカレー登場。 「うまい!なんでえ?」と田代君。 「ホントマジ旨い」と石井君。 「これは絶対カフェでやるべきですよ。 もう名前も”由紀さんのカレー”で良いんじゃないですか?」と岡本さん。 「あらまあ、うれしい! 本当に出しちゃおうかしら?」と由紀さん。 そしてみんながピクルスが乗ったサラダを食べていた。 「このピクルスなんて美味しいんですか? こんなおいしいピクルスなんて初めてですよ。 だって癖がないんだもん、それにあまり酸っぱくない!」と山下さん。 「そうですか?それ私が作ったんですけど......」とマツさん。 「マツさんはね、ピクルスとか浅漬けがすごく上手なのよ」と良子さん。 「ああ、そうだね、いつも食事に付いてくるもんね、すごく美味しいよ」と俺。 えへへへと照れながらも良子さんが笑っていた。 「あら、サラダのドレッシングはどうかしら?私が作ったのよ」と真知子さん。 「そうそうドレッシングとかソースとか、なんか他と違うんだよね。 何が違うのかはわからないけど美味しいんだよ」と俺。 「これもカフェで出さないと勿体ないですよ。 ドレッシングとして売り出したらいいですよ」と山下さん。 「ええ?そこまでじゃないと思うけど…‥」と謙遜する真知子さん。 「イヤイヤ、この味はないですよ。売ってないですよ。 何が入っているんですか?」と石井君。 「なんか適当に混ぜるだけなのよ」と真知子さん。 「ねねね、これ食べてみて、私が作った煮豆よ。 私は豆料理が得意なのよ」と由紀さん。 うずら豆の甘煮が出ていた。 皆が試食した。 「あ、ホントだ、さっぱりしている、それに豆が壊れてないわ」と山下さん。 「ああ、そうだね、いつも美味しいよ。スープにも入ってるもんね?」と俺。 「そうなんですよ、低脂肪でたんぱく質だから最高ですよ」由紀さん。 「ああ、どれもこれも美味しいですよ。本に出してください」と小松さん。 食事が終わると、デザートが出た。 アイスクリームだ。 「これね、私が昔の味で作ったのよ」と真知子さん。 一口食べてみて、「本当だ、なんか素材の味がする。おいしいです!」と田代君 どれもこれも大好評で、家政婦さん達は大いにテンションが上がったようだ。 若い力だね。 その後も彼らの若いアイデアが続き、全部パソコンに書き留めた。 「これでもうほとんど出尽くしたんじゃないですか? 未来さんに聞いてもらいましょうよ」と小林さん。 「はい、そうしましょう。 出来れば全部実行したいですね。ありがたいですよ」と俺。 「それで先生、なんとか社長にお願いして、 全員出向させていただけないでしょうか?」と山下さん 「お願いします!!」と皆が一斉に立って最敬礼をした。 小林さんを見ると、うれしさが溢れるような笑顔だった。

ともだちにシェアしよう!