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第77話 素敵な2階

 2階は減築した割には広い。 まず2階のエレベーター横には階段がある。 この階段は3階の屋根裏の物置に通じる。 三角屋根の天井部分の狭い空間だが、役に立つだろう。 エレベーターを降りると、目の前が玄関のようにドアがある。 1階は皆が出入りする予定なので、念のためのセキュリティだ。 玄関ドアを入ってから、廊下沿いにトイレと洗面所。 その奥には浴室とランドリ―。 そして戻ると、玄関ドアの左手には小さなキッチンが独立している。 これは俺の希望だ。 ここに繋がるように、ダイニングとリビング。 白い壁で明るくて素敵だ。こじんまり感がいいねえ。 そしてインテリアはあのイタリアで宿泊したスイートルームと同じにしてもらった。 「なんかすごいですねえ~、 海外のホテルのスイートルームみたいじゃないですか?」と良子さん、 由紀さんが肘でつついていた。 「ほら、新婚旅行のイタリア!」 「あ、あ、そうなんですねえ~」と二人でニコッとしていた。 もう~、なんか恥ずかしいな。頬が緩んじゃうよ。 今の2階に比べると広さが半分くらいかもしれないが、 これだって、普通に広めのマンションくらいはある。 「ここねえ、隠しバルコニーなんですよ、中からはバルコニーなんだけど、 外からは気が付かないんですよ」と未来さん、 ええ~驚いた。そんなことが出来るのか。 広さが6畳くらいあるよ。うれしい。 子供も遊べるじゃないか。 「水遊びのプールを置いても大丈夫ですよ」だって。 外から見ると目立たないそうだが、腰高のこげ茶色の枠があって、 椅子に座ると、頭が少し出る感じなんだって。 つまり座ってもガーデンの花が見えるわけだ。 前面の腰高の柵には、プランター置きが並んでいて、 そこにはゼラニウムを飾るそうだ。 想像するだけでも美しすぎる。 そして、2階からバルコニーに出ると、真下に1階の広々としたテラスまで見える。 「未来さん、ここ、素敵ですねえ」 「でしょう?夜間の2時間は庭をライトアップされるそうですから、ロマンティックだと思いますよ」 一斉にみんなが俺の顔を見た。 ちょっと顔を隠した。もう恥ずかしくていられないよ、 皆クスクス笑ってるんだもん。 それから将来の子供部屋。 ここは間を仕切れるようになっている。 二人子供が出来ることを想定しているんだけど、どうかな? そして次は小さいんだけど、俺と颯太の書斎だ。 それぞれがコーナーになっていて、机や本棚がある。 この部屋も防音が利いていて、 キーボードを置くから颯太が自由に作曲ができる。 一番奥の寝室は専用バストイレ付きだ。 寝室も美しい。 イタリアで宿泊したホテルの寝室を再現してもらった。 壁が薄いグリーンで落ち着く。 クイーンズサイズのベッドも置く。 招来ベビーベッドも置けるスペースも空けてあるし、 二人でお茶が出来るような、小さなテーブルとイスを2脚置くつもりだ。 「今回はソファや椅子を全部高さを調整して発注しておきました」 「はい、ありがとう」 「え?どんなデザインにしたんですか?」と小林さん。 もう~聞かないでほしいんだけどさ、しょうがない。 「イタリアで宿泊したホテルと同じにしてもらったんです、なんか気に入っちゃって……」 「ああ、それは楽しみですねえ」 もう恥ずかしいったらない。 皆がニヤニヤしているじゃないか。 誰も2階に入れたくない。

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