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第20話 優しく射す月光。

 満月は人気の無い公園の駐車場に車を停めると、美月は助手席から降りた。  肌寒い風が当たり、美月の長い髪がそよぐ。  空は暮れ、欠けた月が辺りを、そして車内を優しく照らす。  美月は運転席のドアを空け、満月を車の外に連れ出してから、また後部座席のドアを空けて押し込んだ。  たとえ美月がどんなに強く押し込んだとしても、満月の大きな身体がいうことを聞くわけがない、そうすると思い力を抜いていたのだ。  満月を後部座席に押し込むことが出来た美月は、その彼の膝に馬乗りになってからドアを閉めた。  甘い口付けを交わしながら、美月は言った。 「……新車の革の臭いは嫌いだ。早くこの車内をお前の香りで満たしてくれ」  そう言葉を放つ美月の首筋に満月は熱い唇を落とすと、そこに跡を付けた。  そのまま美月のネクタイとワイシャツのボタンをもどかしそうに乱しながら露出させた満月は、口付けながら舌を這わせる。 「んぅ……」  甘い吐息が美月の艷やかな唇から漏れると、さらに満月は受け身の彼に欲情し、胸に吸い付き跡を残す。  始めて情を交わしたときと違う満月の野性味は、まるでベントレーのエンジン音のようだった。 「美月さん、好きです」  愛しい者に名を呼びながら、満月は美月のスーツのパンツと下着をずらすと、色と形の良いシンボルが震えながらも主張し顔を出した。  そして美月もまた満月のスーツのパンツと下着をずらすと、凶器のようなシンボルが反り立つように主張していた。  互いのシンボルを満月の大きく無骨な手が擦り合うようにしごく。  得も言われぬ快感を感じている美月は、我慢できずに甘い喘ぎ声を漏らした。 「あ……あぁ、ん……」  美月の艶やかなボーイソプラノ調の声色が車内に、そして満月の頭の中に響くと、凶器のようなシンボルがさらに主張しだす。  その反り立つ凶器が反応する姿を見て、美月の中に疼きが生まれると、彼は満月のそれを掴んだ。 「たのむ、まんげつ。おまえのこれ、……おれのなかにいれてくれないか?」 懇願する美月の姿は優しく射す月光を浴び、まるで神聖なベールを纏っているかのようで、とても美しかった。  次の快感への期待に打ち震える今の美月に、先程まで見えていた怯えは消えていた。  満月は美月の額と頬に、そして唇に口付けしてから伝える。 「美月さんの中に俺を入れさせて欲しくて、仕方がないです」  満月もまた美月の内部が与えてくれる快感に期待で打ち震えていた。

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