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第23話*
「おあっ……!」
いきなり張り型が震え出し、内襞をぐりぐり抉られる。
指では届かない場所に刺激が入り、思わずぶるりと肩を震わせた。
――こ、これなら少しは感じられる……かも……?
目を閉じ、いつも兄にやられていることを思い出す。
この刺激に合わせて張り型を動かし、兄に触れられているつもりになってみれば……。
――ふふ、よく感じてる。本当にお前は可愛いね。
「っ……」
ようやく、ぞくっとした痺れがやってきた。
一生懸命意識を下腹部に移し、目を閉じながら兄の台詞を妄想する。
「う、く……」
張り型をぐっ……と奥に挿し入れた時、ぞわわっと背筋が甘く痺れた。
自分でも前を触りながら長い息を吐き、頭の中だけでも雰囲気を作ろうと甘く呟く。
「あ……あに、うえ……」
やっと大きめの波がやってきて、とぷん……と熱が出てきた。
一緒に張り型も抜き取り、ゆっくりと目を開ける。
「…………」
視界に映ったのは、誰もいないバスルーム。もちろん兄はいないし、一人裸になって乱れている状態だ。
股間も中途半端に濡れており、張り型もいやらしく湿っている。
「……なんだこれ」
我に返ったら、一気に虚しくなってきた。
俺は一体何をしているんだ。確かにそれなりに気持ちいい……が、ちゃんと発散できたかと聞かれると疑問が残ってしまう。
熱さも足りない、力強さもない、もちろん臭いや雰囲気も全然違う。
兄に抱かれている時は一度イっても快感が全く途切れないのに、なんだこの差は。
――まずい、これ……逆に駄目かもしれない……。
せっかく試してみたのに、虚しくなるという体たらく。やはり自分は、致命的なまでに自慰が下手くそなのだろう。
今までは兄がいたから全く困らなかったけど、こういう時は本当にどうにもならないなと思い知る。
絶対に治さないといけない状況じゃないなら、兄に会えるまで我慢するのに……。
――というか、兄上が亡くなった時はどうしてたんだっけ……?
その時は全然困ってなかったはずだが……と考えかけ、そりゃそうだと思い至る。
兄に調教されたのは、ヴァルハラに来てからだ。それ以前は後ろの快感なんて知らなかったし、溜まるようなこともなかった。
つまり、半分は兄のせいである。
――まあ、兄上のせいにしても何も解決しないんだけどな……。
アクセルはバスルームから立ち上がり、汚れたところを綺麗に拭いて服を着た。
張り型も綺麗に洗ってから、こっそり地下室に戻しに行く。
「……はぁ」
他にもいろいろな道具があるが、多分どれもあまり効果は得られないだろう。
そもそもこういった道具は一人遊びで使うものではなく、相手とのセックスをより楽しむために使うものだ。
――本当にどうしよう……。
一週間以内に、性欲解消できるのだろうか。
アクセルは何度目かの特大溜息をついた。
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