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第25話

 それから一週間が経ち、約束の期限日がやってきた。 「はぁ……はぁ……んっ」  アクセルは自室に引きこもり、必死に疼きを抑えていた。  ――だめだ……全然収まらない……。  ちょっとムラムラするとか、そんなレベルではない。  何かが肌に触れるだけで感じるので、今は下着以外身につけていない。それでもひくひく後孔が震え、本格的な刺激を全身で渇望していた。  股間の欲望は勃ちっぱなしで、恥ずかしすぎて人前に出られない。顔を洗うために鏡を見たら、とんでもなくはしたない顔になっていて絶望した。  触りたいのはやまやまだけど、触ったところで満足できないからどんどん欲求不満が溜まっていく。自分ではどうすることもできない。  全身が熱い。身体の中が痒い。臍の下辺りが切なく疼いている。  何でもいいから中を突かれたい。溜まっているものを全部出したい。早く楽になりたい。  ――でも、浮気はしたくない……。  もしここでナインの助けを求めてしまったら、自分は永遠に自分を許せなくなる。  もちろん以前もコピーに抱かれたことはあるけど、あれは自分で求めたのではなく一方的にやられたものだ。だから今までは不可抗力としてノーカウントにしてきた。  だけど、自分から「抱いて欲しい」と頼んだら、もう言い訳はできない。完全な浮気だ。  もちろん兄・フレインはああいう性格だから、治療は治療と割り切って、 「そんなことでうじうじ悩んでいるくらいなら、サクッとエッチして早く帰っておいで」  ……などと言うかもしれない。  でも、アクセルはそこまでドライに割り切れない。嫌なものは嫌だ。  もう辛い。早く帰りたい。なんで人間には性欲なんてものがあるんだ。こんなのなければ、もっと気楽に生きられるのに。 「うう……う」  部屋の隅で膝を抱え、みっともなくすすり泣く。  兄上、助けて……。俺もう我慢できない……。どうしていいかわからないよ……。 「アクセル……」 「……!」  兄の声が聞こえ、アクセルはハッと顔を上げた。  白衣を着た兄が、やや悲しそうな顔でこちらを見下ろしている。 「あああ、兄上……」  会いたかった人が目の前に現れ、思わず破顔した。  だがすぐに別人であることに気付き、我に返る。 「あ……ごめ……ナインだったな……。つ、つい間違えて……」 「……わかってるよ。もう限界なんでしょ? 結局自分じゃ抑えられなかったんだよね?」 「っ……!」 「約束だよ、アクセル。僕がお手伝いしてあげる。きみの性欲、治してあげるから……ベッドに行こう」  ナインに腕を掴まれ、それだけでぞわわっと官能的な鳥肌が立つ。

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