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第4話

「へ?」と間抜けな声が出る。 だってそれって… 「彰人って俺の事好きなの?」 あ、やばい。 声に出しちゃった。 彰人は驚いた顔をして俺を見下ろしている。 「いや、ははは…、んなわけないか。 ごめんごめん」 そう謝った途端に、唇を奪われた。 驚いて思考停止していると、数度啄まれ、舌が差し込まれる。 「んっ、ふぅっ…」 自分の口から鼻に抜けるような声が聞こえて耳を塞ぎたくなった。 はっず、これ俺の声!? 「ちょ、やめっ」 我に返って、彼の胸を押すと案外すんなりと離れてくれた。 「な、なに!?なんで?」 息を切らしながら問うと、俺と違って余裕そうな彰人は「俺の気持ちに気付いてなかったから」と答えた。 はあ? それ答えになってるか? 「や、ちょっと意味が分からない」 「ごめん。俺ずっと佑が好きで…、ずっとずっと好きで…、それが伝わってなかったって知って、つい」 いや、そうはならんだろ。 「理由はよく分かんないけど、俺が好きってことは分かった」 「うん!だから、俺と番になろう?」 先ほどとは一転して、笑顔になった彰人が言う。 まあ、彰人が俺を好きで、番になりたいって言うのなら…、ん? 気持ちがあった方が、もっとダメじゃね? だって、俺が彰人の好意を利用することになるよな? それって…、最低じゃん!? 「それはだめ」 俺はきっぱりと言い放った。 「は?」と彰人の目が暗くなったことに俺は気づかなかった。 「だってさ、俺が彰人の気持ちを利用するってことじゃん。 ダメだよそんなの。 彰人に悪いって」 「なにそれ…」 「え?」 「好きじゃなくてもダメ、好きでもダメ。 俺のこと(てい)よく断りたいだけじゃん。 佑の気持ちはよく分かった」 「ん?」 あれ?なんか急に雲行きが怪しくなってきた。 彰人の目に光がない。 「俺と佑はすごく相性が良いと思うんだ。 お互いに匂いを好ましく思ってるよね? 相性が良い相手に抱かれたら…、他の男なんて見れないよね?」 するりと彰人の手が俺の首を撫でる。 だ、抱かれる? 抱かれるって言った?この人… 呆然としていると、彼の手が俺の部屋着のスウェットを押し上げた。 「超ピンク。可愛い」 そう言って胸の飾りを摘ままれた。 「ひゃんっ!?」 普段、ヒート中も特段触れないそこ。 なのに、彰人に摘ままれた途端に、びりりと電気のようなものが脊髄を貫いた。 「感じるんだ」と彼は笑うと、あろうことかそれを口に含んだ。 ちゅぱちゅぱと吸い付きながら、舌で転がされると、たまらなくなって彰人の頭を抱きかかえてしまう。 口からはひっきりなしにだらしない声が漏れた。 こうして密着していると、彰人の香りがより鮮明に感じる。 あ…、良い匂い… と思った途端に、自分からぶわっと何かが出るのを感じた。 彰人がピクリと反応する。 「佑、フェロモン出してくれたの?」 指摘されて、顔が熱くなる。 意図的に出したものじゃなくて、自然に出てしまったものだ。 俺は力なく「違う」と首を横に振った。 彰人はほほ笑むと「嬉しい。俺も出すね」と言った。 途端に彰人の香りがさらに強くなり、俺は体を震わせた。 やばい…、この匂いのせいで頭がぼーっとする。 まるでヒートみたいだ… 下腹がきゅんとして、けつから何か液体が出ている感触がした。 やばい。 ヒートなら、俺のソコはずぼんに染みるくらい濡れてしまう。 案の定、どさくさに紛れて俺のズボンをパンツごと脱がせた彰人は俺のけつの間に手を滑り込ませると、「めっちゃ濡れてる」と呟いた。 「なっ…、言うなよ!!」と俺は顔を真っ赤にして怒るが、彼は「嬉しい」と言って愛液でべとべとの指を舐めた。 「ちょっ!!舐めるなってば!!」 「なんで?美味しいよ?」 「~~っ!!」 俺が絶句していると、「俺、セックスするの初めてだけど、Ωって皆こんな風になってるの?」と訊かれる。 「…、知るかよ」 俺がそんなこと知ってるわけないだろ。 「番になったら、佑がこんなに濡れるって知ってるの、俺だけになるよね?」 恍惚とした表情で訊かれ、彰人ってイケメンなのに結構キモいなと思った。

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