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第4話 パーティ
「パーティ?」
「なんか招待状来てたな。」
高柳成湫は,自宅に来ている郵便物には一応目を通す。その中に目を引く封筒があった。
今時ロウで封印してあるクラシックな封筒。
大仰なシーリングワックス。
「これ、普通郵便で届くのか?」
成湫は封筒を開けてみた。
「俺宛だ。招待状?」
内容を読んで
「よくあるバチェラーパーティみたいなものかな。」
一般的にバチェラーパーティは、結婚式の前夜、新郎が独身最後の夜を盛大にハッチャケるという事なのだが、このパーティは、アメリカのテレビ番組「ザ・バチェラー」のようにイケメンのエリートが花嫁候補の美人を集めて選ぶ事だった。考えるとずいぶん女性蔑視な気がする。
賛否両論あったようだ。
この招待状は、選ばれたエリートイケメンたちと選ばれた美人たちの合コンパーティーみたいだ。
テレビ番組ではないようだ。
「この選ばれた、ってところが気になる。
何の基準で選んだのか?失礼だ。
選ぶ際の個人情報はどうやって手に入れたのか。
考えるとだんだん腹が立ってきた。」
成湫はまあまあ資産家の息子だ。親は会社を経営している。東証一部上場企業だ。
外見もそこそこだろう。なかなかイケメンだ。
身長180cm。ハンサムだ,と言われる。
仕事は親の会社に勤めていて将来の経営者だと思われている。遊んでる場合じゃない。そこが成湫の欠点だ。仕事が嫌い。
父親の周りの出来る管理職には嫌われている。
(俺は経営とか、向いてないんだよ。)
世の中、どんどん変わってきている。遅れを取らないように、眠る暇もない。誰も信用出来ない。のんびりしてたら負けてしまう。
父親を見ているといつもあくせく働いている。
人が休んでいる時、自分も休んだら負けだ。
受験で嫌と言うほど味わった思い。
(俺はサーフィンやってれば幸せなんだ。
ハワイじゃなくても,四国か、三宅島に引っ越したい。)
父親には勝手な事はするな、と言われている。
次期社長は他にはいないのだ、と。
あのクラブに顔を出した。
「へんな招待状、おまえらにも来てた?」
みんな受け取ったらしい。
「おい、出席するのか?」
この前、航が連れてきた剛も席にいた。
「剛くんも来てたんだ?
おまえ、金持ち?どこかのボンボン?」
成湫に失礼、と言う概念は無いらしい。
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