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第11話 やっぱりバチェラーパーティ⁈
剛は自分の事を考えていた。思い切った事を。
「剛はキャバで働いてたんでしょ?
蓮司の所だっけ?」
「うん、俺、夜職は向いてなかった。」
「和菓子屋さんは?」
「何か誘導してる? 和菓子作った事ないよ。」
なぜかみんな航と別れると思っている。
「俺たち、恋人でもないよ。
剛とセックスした事もない。」
航が弁解じみたことを言う。そうだ、そんな関係じゃない。みんな暇を持て余してるな。
あのパーティから最終のお知らせが来た。
『皆さんの心が見えるパーティ』
「また、変な事、言い出したね。占いか?
ウンザリだ。」
女子たちの情報は早い。
「なんか、本当にバチェラーパーティだったみたい。あの会場になったインターナショナルホテルの経営者の跡取りのパートナーを探してるんだって。」
「え、シンデレラ?」
「あのホテルは、海外にもあって、インドでも有名なマハラジャホテルと合併してるよね。
リッツ・カールトンとの提携の噂もある。」
店に来ている女子たちが俄然色めき立った。
「超玉の輿じゃん!」
「で,パートナーは見つかったのかな?
アタシだっらどうしよう!」
「今度のパーティで発表するって。」
剛は後継なんかに興味はない。今までずっとあのバーテンダーだけを見つめて来た。
「あの人は自由だろうな。跡取り騒ぎなんか関係ない、ただのバーテンダーだ。
俺にはあなたしか見えない。」
航が心配そうに手を握って来た。キスしたことを思い出した。
榊や成湫は大人だ。平気でセックスする。意外な事に航たちは奥手だった。慣れてるふりをしてるだけ。
「あのバーテンダーはどんな人?
名前は?年は?趣味は?」
何も知らない。ただカッコいい人だ、としか。
勝利と航が
「バーテンダーに告ってしまえよ。
男同士の恋愛なんて、俺たち応援するよ。」
こっちの興味はパーティの趣旨とは関係ない。
内輪で盛り上がっている。航も
「剛の幸せを祈ってるんだ。
俺たちは友達だろ。」
女の子たちは誰が見染められるのか、話題はそれで持ちきりだった。
「ねえ、誰かその跡取りを見た人はいないの?
どこかにいたのよね。お客さんに混じって。」
気付いたものはいない。
「誰だろう? どの人?」
「あの奥にいたスマートな人かな?
パテックフィリップのグランドマスターを付けてた。」
「本物かな? 億単位だよ、値段。」
本物のセレブはそんな時計をひけらかしたりしないだろう。女子はよく見てるなぁ。
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