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第15話 パーティの趣旨
あれが最後かと思ったがまた、招待状が来た。
いつものクラブで話が盛り上がっている。
「あのパーティの趣旨が発表されるんでしょ。
その前に情報は漏れてるんだけど。」
「で、花嫁候補は見つかったの?
ていうか、その話の跡取りってどんな人?」
噂になっていた。あのパテックフィリップをつけていた男か?
当日みんなは謎が解き明かされるのを見たくてパーティに集まった。
「皆さん今までご参加くださりありがとうございました。この会の趣旨を発表します。
つきましてはこのホテルの実質経営者の青木正嗣会長からご挨拶申し上げます。」
なんだかスマートなイケおじが登場した。
説明を始める。
「皆さんお気づきの通り,跡取りの嫁探しでした。どういった経路で皆さんに招待状が送られたのかご不審なことと存じます。」
ダラダラと言い訳じみた挨拶が続いてみんなが飽きてきた頃本人が登場した。
やっぱりあのパテックフィリップの男だった。
イケすかないやつ。高級時計に似合わない品のない男だった。
金のかかってそうな鍛え上げた肉体に高そうなスーツをまとってゴツイ指輪を嵌めている。
(こいつがさっきのイケおじの息子なの⁈)
その場にいた誰もが思ったことだった。整形して整ったような不気味なハンサム。気味が悪い。
それなりに有名なタレントが司会を務めている。褒めちぎった紹介にみんなうんざりしながら聞いていた。
「海外でご研鑽を積まれ、日本に帰られた青木大仁氏です。」
「ぷっ、だいじんだって。変な名前。」
「しっ、聞こえるよ。」
沙也加と由里亜が笑いを堪えている。
この優秀(?)な息子は、海外では敬遠されていた。世間知らずでなんでも人任せ。自分の手は汚さない。無能なお坊ちゃんだった。セレブの社交パーティにも中々呼ばれないらしい。
「司会者よりゴシップ週刊誌の方がわかりやすいわ。」
「この人のお嫁さんになりたい?」
女子たちはみんな首を横に振った。
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