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第51話 媚薬

 媚薬で身体が疼いたまま放り出されたキレイはテラスからビーチに続く通路にいた。  ほぼ裸の女は通報されて警察に連行された。 「電話をかけて。神戸コンドミニアムの、うーん誰でもいいから呼んできて。迎えにきて。」  ホテルの対応はありえない事だった。訴訟ものだ。大仁の罪は深い。やりすぎだ。  キレイはもう、プライドも何もない。 ただ、男が欲しかった。媚薬のせいか?  コンドには手の空いたものがいなかった。キレイを迎えにいくのはみんな嫌がった。 「可哀想だよ。警察だって? なにか、着るもの持って来てって。」 「じゃあ、俺がいくよ。」  榊が言った。ミレイも 「タクシーで行けばいいね。私も行くよ。」  航と勝利は熟睡している。 「ありがと、榊。」  ミレイが申し訳なさそうに言った。  迎えに行くと警察署ではキレイは榊に抱きつき、セックスをねだる。恥ずかしくてミレイは、お礼もそこそこタクシーに姉を押し込んだ。  しっかり説諭されて帰って来た。 「女子のコンドに送って行くか?」 「でも手に負えなくなるから男子がいた方がいいけど。」  半裸のキレイに抱きつかれ、 「俺たち、変な気になりそうだ。」 「男って、まったく!」 「あのホテルのパーティは訴訟ものだな。 日本に帰ってから弁護士と相談しよう。」  その頃、剛は有人に抱かれて幸せに眠っていた。可愛い剛の顔を,腕枕をしながら見つめている有人がいた。 (こんな穏やかな寝顔。守りたい。可愛いな。)  愛し合っている有人と剛。大仁は孤独で荒んだ性癖は自分を苦しめる。 (俺って我ながら、可哀想なやつだな。 どうしたら本当の愛に出会えるのだろう。)  ジミーと玲於奈が抱き合って眠っている。二人を見ると大仁は怒りが湧いて来た。 「何だよ、おまえら。 僕のパーティで僕を蔑ろにするな!」 「キレイちゃん可哀想だった。追い出すなんて。 裸で。大仁、酷いよ。有人なら絶対、あんな事はしないよ。」 「有人の話はするな!」  暴れてその辺のグラスや皿を払い除けた。 「ガラスが危ないよ。大仁,踏まないで。」  ガックリと肩を落とす大仁にジミーが寄り添った。大仁はそっと歩き出した。

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