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第76話 正義の味方⁈

「先生、本気ですか?」 「本気さ。いつもの事だよ。 幸いキミは何一つ欠けてない。 五体満足、指も全部揃っている。 どこか欠けている方が美しいよ。」 「痛いのはイヤです。それに食べるって?」  欲望に緩み切った表情の高岡あきらは、実に醜い。 「ここに来たら、みんな帰れない。 私に食べられるのだよ。」 ガンッ、ガンッ! 「開けろ!」  乱暴にドアを叩く声がする。高岡が、 「佐々木はどうしたんだ? マネージャーは?」  玄関から乱暴にドアを開けて入って来る大仁が見えた。続いて有人と剛も。正義の味方の登場か。 「キミたちはなんだ!失礼だな。」  萎れた下半身丸出しの高岡が怒鳴っている。 大仁が飛んできて裸のドールを抱きしめた。 「何? どうしたの?」 「ドール、ケガはないか?」  大仁は芸能界の裏事情を知る人物に呼び出された。 「高岡の周りで行方不明の人間が多い。警察も内定しているようだ。青木の坊ちゃん、何か、関わってはいませんか。」  横浜を仕切る反社の親分に聞かれた。 以前から大仁の放蕩は有名で、反社や芸能界にも知れ渡っていた。 「ドールという高級男娼の面倒を見ていると小耳に挟んだものでして。」  親分が心配しているようだ。父の青木正嗣とは 昔からの付き合いなのだった。  高岡は目をつけた人間をいたぶって、障害を負わせる常習犯だという。美しい人間を見つけると 身体を損壊させるのが好きだと言うのは有名だった。他にも何人死んでいるかわからない。  今まで、大けがをした女優の卵とか、が保護されている。他にも行方不明者が多数いると思われる。  反社の親分の所の掃除屋が使われることもあったそうだ。  みんな金で解決する。フリーランスの掃除屋を使って裏の世界で処理される。  殺されなくても、片目がないモデルや片腕がない女優など、みんな怖くて泣き寝入りだった。 「そんなの犯罪じゃないか!」  大仁の所に情報が入った。ドールが狙われている。 「ドールが壊されるって焦ったよ。」  気持ちの悪い話だった。大仁は有名な高岡の別荘に駆けつけた。ペントハウスにいた有人と剛にも一緒に来てもらった。  来る途中でかいつまんで話はした。 「そんなの信じられないよ。 よく今まで捕まらなかったね。」 「この山の中腹にもたくさん埋められてるらしい。」  パトカーのサイレンが近づいて来た。 ドールは毛布に包まれて大仁に支えられて、やっと落ち着いて来た。  マネージャーが逃げ出そうとして有人に捕まった。高岡は大仁にしっかり押さえつけられている。 「なんかマンガみたいだ。 ボク、危機一髪だったんだよ。」  初めは指から,と言うのが高岡のいつもの事だったそうだ。 「ドール、両手を見せて。」  指は全部揃っていた。

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