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第19話

柳田の部屋でゲームを楽しむ愛斗ですが、これからどうなるのか!? **************************************** 『もうこんな時間か…』 部屋の掛け時計を見ると、既に時刻は夜十時過ぎになっていた。 柳田がゲーム機を持っているとは思わなかったが、意外に楽しい時間を過ごせたと思う。 思いがけず柳田の家に長居をしてしまったことに、愛斗は恐縮してしまう。 「ごめん。こんな時間になってるとは…」 「あぁ…結構時間過ぎたな」 そう言いながら、何か言いたげに柳田は愛斗をじっと見つめてきた。 「な、なに?」 「いや…時間が経つの、本当に早いなと思って」 「そうだな…それじゃ、そろそろ帰るわ…」 愛斗はそう言って、居心地の良かったソファーから立ち上がった。 本当は、ここにまだいたい気持ちもある。 けれど、もし帰らずにいたら理性が保てなくなるかもしれない。 第一、初めてきた家なのにこんな遅くまでいたこと自体、非常識かもしれないから。 「泊まっていけばいいのに…それくらいの用意はあるよ」 「そりゃそうだろうけど…」 泊まったとしてもただ眠るだけだと分かっているが、柳田への気持ちが抑えられなくなる可能性もあるのだ。 柳田本人にはとても言えないから、愛斗はぐっと言葉を呑み込む。 「俺の家、泊まるの嫌か?」 そう言う柳田の顔はとてつもなく寂しそうだった。 「帰る」と愛斗に言われて、そんなにショックなのだろうか。 「そうじゃないよ。でも、明日は午前中からちょっと用があるからさ」 そんなのは嘘だった。 本当は泊まってみたいけれど、そう言うしかないのだ。 「今日はありがとうな」と言って、愛斗はソファーから立ち上がり玄関に向かおうとする。 自分の気持ちが揺らいでしまう前に、さっさと帰ってしまいたい…。 後ろ髪ひかれる思いも残しつつ、愛斗は廊下を歩く。 その後ろを、柳田も慌てて追ってきてるのが分かる。 頼む…引き止めないでくれ…。 もし引き止められたら…全てを明かしてしまいそうだ…。 玄関までたどり着いた時、後ろから声をかけられた。 「本当に、もう帰るの?」 柳田の声に愛斗が後ろを振り向くと、柳田がドアにバンと片手をついて身を寄せてきた。 『なっ、なんだ!?』 愛斗が驚くと、空いた手を彼の顎に添えて、熱っぽい視線を向けてきたのだ。 なんだ、この状況は…。 柳田のこの目は一体なんなんだ…。 愛斗の頭は混乱してしまう。 店でオーダーが幾つも重なった時よりも、混乱しているかもしれない。 それに、自分の胸の鼓動が速くなってることを、柳田にバレてしまいそうだ。 「どうしたんだよ…」 「別に、取って食おうってわけじゃない。もう遅いしさ、泊まってけよ…」 熱っぽい目のまま柳田が提案してくる。 こうしてる間にも時間は過ぎていく。 柳田も、とりあえずは好意で言ってくれているのだろう。 帰ることもできるが、泊まらせてもらおうか。 愛斗に視線を合わせたままの柳田に返事をする。 「わ、分かったよ。泊まってやるよ!」 顔を赤くしながら言うと、柳田の手は愛斗の顎から離れた。 「最初から素直にそう言えばいいんだ」 柳田は何事もなかったかのように、その場から離れた。 愛斗は胸の鼓動がなかなか収まらず、その場にへたり込みそうになる。 それから愛斗はリビングのソファーで寝かせてもらった。 柳田はベッドを使ってもいいと言ってくれたが、それは気が引けたので断ったのだ。 『何でアイツ、あんなことしたんだろう…』 愛斗は、玄関での出来事を思い出しながら悶々とした。 『本当に、アイツが分からない…』 そしていつしか、眠りの世界へと誘(いざな)われていった。 **************************************** 読んでいただきありがとうございましたm(__)m なんと、柳田の部屋に泊まることになった愛斗。 初めてのことで内心ドキドキです。 それでは、次回もお楽しみください(*^▽^*)

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