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第35話
元彼・亘が現れ襲われそうになった愛斗ですが、誰かがいきなり現れて!?
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『一体、誰だ?何が起こった?』
いきなりやってきた人物は、あっという間に三人を倒してしまった。
もの凄く強い…。
この人物が三人を制してくれたので、愛斗はかすり傷一つ作っていない。
一体何が起こったのか分からず、呆然とする愛斗。
「大丈夫か?」
そう問われ、現実へと引き戻される。
目の前にいたのは、なぜかタメ口をきいてきた柳田だった。
「お前…」
どうして彼がこのタイミングでここに来たのかと疑問に思っていると、亘が口を開いた。
「弱っちいヤツらだな、おい」
情けなさそうに呟くと、彼は三人を倒した男を一瞥する。
「何だ、お前かよ…。どうしてこんなタイミング良く現れるんだ?ったく。そんなにコイツが大事か?」
「えぇ。そうですね」
きっぱりと柳田が肯定したので、愛斗は驚いて目を見開き視線を柳田の方に向ける。
『俺が、大事だって…?』
いや、きっとそれは店のシェフだから大事だということだろう。
怪我をして包丁が握れなくなってしまっては困るから…。
たぶん、そうに決まってる。
でも、ここまで完璧なタイミングで助けに来てくれた理由は?
愛斗はますます頭が混乱してしまう。
「そいつを傍に置くんだよ、早く渡せ」
「渡すわけがないだろう」
「何だと!?」
激昂した亘は、ズボンのポケットから折りたたみナイフを取り出すと、ナイフを開き柳田に向けた。
危険な状況に、愛斗は柳田の腕を掴んで引っ張る。
しかし柳田は、大丈夫とばかりに優しく愛斗の手を離した。
次の瞬間に亘が柳田に向かってきたが、柳田は冷静に刃物を持つ亘の腕をガシっと掴んだ。
そして反対の手で、亘の腕を叩き刃物を落とさせた。
カチンという金属音が、駐車場の中に鳴り響く。
瞬時に、柳田は亘の両手首を抑える。
「この人に二度と近付くんじゃない!分かったか!」
柳田の怒号が飛ぶ。
彼がこんな風に怒鳴ったのを、愛斗は初めて聞いた。
少し怖いくらいだ。
「店とこの人は、俺が守ってみせる」
有無を言わせない柳田の迫力に、亘は悔し気に「チッ」と舌打ちした。
「こいつらを連れて、さっさといなくなれ」
柳田がさらに圧をかけると、亘は倒れていた三人を伴いどこかへと消えていった。
まさか柳田が輩を蹴散らすことができるとは思わなかった愛斗。
店のためであろうと、自分を助けてくれたことは素直に有難いと愛斗は思う。
「ありがとう…助かったよ」
「いいえ。それより、怪我はありませんか?」
彼に心配してもらえただけでも、愛斗の心は淡く疼く。
『ダメだ…期待しちゃ…。期待なんてするな…期待するだけ無駄なんだ…』
必死に心を押し殺して自分に言い聞かせた。
「こんな時間ですが、お話があります」
一体、何の話があるというのだろうか。
「なに?」
「あの…ここじゃちょっと…」
部屋に入れて欲しいということだろうか。
「…うちに来るか?」
「はい…」
柳田は素直に愛斗の後ろをついてきた。
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読んでいただきありがとうございましたm(__)m
愛斗を助けに来たのは柳田でしたね。
愛斗もさぞ嬉しかったことでしょう。
さて、これから二人はどうなる!?
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