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笹森くんはナニでできているの? 8

 ごつごつして、柔らかいものなんて触ったら壊してしまいそうな手で、嬉し気に自分に微笑む笹森の頬を撫でる。  硬く突っ張った自身のものとは正反対の、柔らかくもっちりとしていて甘そうな頬だ。  それが自分が腰を動かす度に嬌声を上げようとして震えて……  神崎はそれが妙に嬉しくて嬉しくて、気持ち良さだけではない笹森へのナニかを感じた。  土下座でもするかのように謝罪する笹森は、ほんの少し前までの色っぽさを垂れ流したような雰囲気はない。  いつものように野暮ったい眼鏡と、とろこどころ跳ねている髪、きっちりと喉元までボタンを留めたシャツ。  それを眺めて、少し頭がはっきりした神崎は制服のズボンを履きながら「あぁ……まぁ……」と歯切れの悪い声を漏らした。  そっちも気まずいだろうが、散々ナカで吐き出して暴れまくった神崎自身も気まずい。 「ももももももも申し訳ありませんでしたっ! 寝ぼけていたとは言えタイジロと間違えるなんてっっ!」    恐る恐る神崎を見上げる笹森の目は動揺のあまり定まっておらず、涙と鼻水が噴き出ていて情けない状態だ。  神崎に向かって謝罪を口にする度、涙や鼻水や唾液やらが飛び回るせいで、神崎はじりじりと距離を取っている。 「間違ってねぇぞ」 「はっ! 神崎くんの泰次郎じゃなくてっうちのタイジロですっ」 「間違える要素あったか?」 「そ、そりゃもうっサイズ感ばっちりだったから! 色が同じだったらさらにばっちりだと思う!」 「ばっちりってなんだよ」  土下座している笹森の傍らに落ちている黒い物体をちらりと見て、サイズはどうなんだろうかと神崎は眉をひそめた。 「僕が入念に入念に調べてこれだって思って買ったんだ! 答え合わせもできたし、正解だったと胸を張れるよ!」 「せ いか  っ?タイジロのタイジロは本当にオレの泰次郎なのかっ⁉」 「あっ」  鼻水を垂らしながらもにこにこと笑っていた笹森は、はっとした途端に青くなって慌てて周りの荷物を搔き集め始める。 「あのあのあのっそれではっしつれ、れれ……  神崎くん…………放してぇ」  小学生に間違われるんじゃないかと言うほど幼く見える笹森は身長もお察しで、神崎がその首根っこを掴んでしまえば足先がちょこちょこと床を蹴るしかなくなった。  それでも青い顔をして逃げようとするから、神崎は荷物の中からタイジロを取り出してふるふると振ってみせた。 「あっタイジロぉ!」 「ほら答えろ」 「あぅぅ」 「カッターで去勢するぞ」 「やめぇぇぇぇぇっっタイジロに手は出さないでぇぇぇぇ」  小さい子供のように泣き出すと、笹森は渋々と神崎の持っているタイジロは神崎の泰次郎だと告げる。  

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