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笹森くんはナニでできているの? 9

「……なんだってそんな、気持ち悪いこと   」 「っ! ……ごめんなさい……」  小さな謝罪は今までのものとは違って聞こえ、神崎はピリッとした空気に唇を引き結ぶ。  亜雁学園は男ばかりの空間なせいか、同性同士の色恋沙汰がある と聞いた話を思い出していた。  もちろん、それは必ずしも両思いと言う話ではなく、からかいやいじめを絡めての話だった。 「……いや、お、お前が男が好きなのが気持ち悪いとか、そんなことは言ってねぇよ。……自分の名前をち〇こにつけられてるのが気持ち悪いって言うか……」 「っごめんなさい、でもでもっ……神崎くんのサイズだし……」 「オレのはもっとでけぇよ!」 「ぁ……うん」 「なんだその同情みたいなうんはっ!」 「じゃ、じゃあ、タイジロジュニアって呼ぶから」 「泰次郎から離れろ」 「じゃあ、〇〇〇〇ジュニアって呼んで、タイジロの部分は心の中で呼ぶね」 「呼ぶな」  バッサリ切り捨てると、笹森はやはりショックを受けた表情を見せる。   「だって、大事なんだ」 「ってか、……お前、その大事なのでナニしてたわけ? こんな所で」    自分がそうだったように、放課後の教室なのだから誰がいきなり入ってきてもおかしくはない状況だ。  その状況でいたしてしまった自分達を棚に上げるわけではないけれど、神崎が来る前に笹森がしていたことを考えれば…… 「  んっ、疲れた、から、イキ抜きに、タイジロでお尻……気持ちよくしてた」 「 っっなん っ、なん、でっ……てか、持ち歩いてるのかよ⁉」 「だっ大事だから!」 「大事だ大事ってっこんなのただのオモチャだろ!」 「ただのオモチャじゃないもんっ! 神崎くんのちん〇んそっくりなイケメンちん〇んなんだからっ!」  意味がわからない と声に出そうとする前に、笹森が言葉を続ける。 「ずっとっ! ずっとっ! 好きな神崎くんのちん〇んと一緒にいたいって思っちゃダメなの⁉」  校舎に音がこだまするほどの大声で叫ばれたが、神崎は冷静に「ダメだろ」と一言だけ返した。  ぽかんと、大声で体力を使い切ってしまったように笹森はぺたんと尻もちをついてぽろぽろと泣き始める。 「だ、だ、だってぇ僕だってお年頃なんだから、エロいことしたいし! それにそれに……  神崎くんは……ぼ、僕となんか、一生話もしてくれないでしょ」 「う……そりゃぁ  」  別に、業務的な会話ならするだろ と言う言葉は慰めにならない。  笹森が言っているのは級友と言うか、友人としての会話のことで……  ただし、神崎はこの会話が難しいことを良く知っていた。

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