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第9話

「ちゃんと俺がやった人形持ち歩いてて、ええ子やな」 (陽助…?) 「人形身につけて俺のこと呼んでくれたから、すぐ場所わかった…でっ!」 陽助は喋りながら、なんと一瞬で妖を倒して妖界へ還した。 その姿は、まるで鬼神の如く強い覇気を纏っていた。 「…!……けほっ」 妖から解放された綾人を抱き止めた陽助は、そのまま無言で綾人をアパートの部屋に運ぶ。 2人で玄関に入りドアを閉めたその瞬間に、陽助は動けない綾人の唇に迷いなくキスをした。 「………っ!」 キスが重なるたびに邪気が抜け、綾人の体も元のように動かせるようになった。しかし、陽助が強く綾人の肩を抱いているため、腕の中に閉じ込められて抜け出せない。 「……んんっ!んぁ……よ……すけ…!」 「………」 陽助の胸を軽く1度叩くと、ようやく陽助の拘束が解かれた。 何だか気まずくて顔を見られず、視線を逸らす。 「……もう治った、ありがと」 「こっち向きいや。…なんで俺から離れた」 陽助は静かに怒っているようだ。 「…別に、何となく」 「はぁ?お前、俺がどんな気持ちで………っ!」 陽助はバツが悪そうに言葉を詰まらせる。 「…何となくって何やねん」 「っ、お前が先に俺のこと放っておいたんだろ!」 綾人は自分でもわからないイライラを陽助にぶつける。 しかし、綾人の言葉を聞いた陽助はぽかんとした表情をしていた。 「綾人、それって…………嫉妬か?」 「っ!!」 綾人はハッとしたように息をのみ、陽助を見つめる。そんな綾人に、陽助は噛み付くように唇を合わせた。 「な、んん…ぁっ!は、」 先程の、邪気に毒された綾人の治療が目的ではない、明らかに意味合いが違った、深いキス。 「はぁ……っ、ぁ……」 今度も陽助は、まるで抵抗を許さないかのように綾人の後頭部を手で抑えているが、綾人の方も今度は少しも抵抗せずに陽助から降り注がれるキスを受け入れている。 「っ、あやと…っ」 「ん、ようすけ……」 陽助はキスを続けたまま綾人を横抱きにして寝室へ向かい、ベッドの上に優しく綾人を下ろした。 「綾人、ええか」 「……………こういうこと始めてだから、ちょっと怖い」 綾人はキスで潤んだ瞳で陽助を見る。 「心配せんでええよ。俺に任しとき」 陽助はポンポンと綾人の頭を柔らかく撫でると、キスを再開した。綾人がキスに溺れている間に陽助は器用に綾人の服を脱がせていく。 「んん……っ!!」 陽助の指が綾人の胸の赤い突起に触れた時、綾人の声が大きくなった。 「すまんな、驚いたか」 「いや、…何か、き、気持ち良くて…?」 「ふっ、かわええ」 陽助は一つ触れるだけのキスを落とすと名残惜しそうに唇を離し、そのまま胸へ移動して突起を口に含んだ。 「っあ!…や、舐めちゃ…っ!」 「ええ子にしててな」 気持ち良さから逃げるために綾人は陽助の頭を手で押し返そうとするが、陽助の左手によっていとも容易く両手を頭の上に拘束されてしまう。 「まじで、だめ…っ!む、り!」 「うんうん、気持ちええな」 初めて味わう快感を延々と与えられ、生理的な涙が綾人の頬を伝う。 陽助はやっと綾人の胸から顔を離し、今度は綾人の後孔に手を伸ばす。 「…っ!そこ、はずかし…」 「大丈夫や」 陽助は深い口付けを落とし、綾人の意識をそちらに向かせている間に後ろを解していく。 「ああっ!そこ、やだぁ…っ!」 陽助の指が綾人の後孔の中の膨らみを掠めた瞬間、綾人の体がビクッと大きく跳ねた。陽助は何度かその膨らみを刺激すると、穴から指を抜き、自身が纏っていた服を脱ぎ捨てる。 「…綾人」 綾人を組み敷き、自らの剛直を取り出した陽助はそれを綾人の蕾に押し当てる。 「んっ」 「綾人、挿入れるで」 「うん…っ!」 陽助は綾人と唇を合わせて啄みながら、少しずつ腰を押し進めていく。 「う……あ、あんっ、はぁ、!」 「ゆっくり息吸って吐き」 「ふあ、んん…っ!」 「せや、上手やで。…ほら、全部入った」 陽助は奥まで挿入ったところで一度止まり、綾人を抱きしめる。 「全部…。ふしぎなかんじ…」 「綾人のナカ、気持ちええわぁ」 ほどなくして少しずつ腰を動かし始めた陽助に、綾人は必死にしがみつく。 「うう…、はぁっ…あんっ!」 「は…っ、あやと、」 「ようすけ…っ!」 もう何度目かもわからないキスを交わし合う2人。 「あやと、かわええ」 「…っ!」 「…はは、ナカ締まった。…………好きやで」 陽助の呟きが綾人に届いたかは定かではない。 ただその夜、二人は確かに、互いを想う心のままに抱き合っていたのだった。

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