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第2話
次の日…私は心地よい夢が覚めるのを嫌がってなかなか起きられなかった
「おじちゃん!!」
すぐそばで健太の声が聞こえる…夢なのだろうか
「おじちゃん起きてよ!」
続けて出てきた言葉で夢ではないことを確信した…飛び起きると枕元には天使がいた
私はうっかり息を飲む…夢にまで見たあの笑顔をこうして目の前で見られるのだから
私は清司がいるのではないかと辺りを見渡した
「パパはママともう行っちゃったよ、ねぇ遊ぼ!!」
まだボーッとしている私の手を思いきり引っ張り起こそうとしている…私はその手の温もりを逃さぬようにもうひとつの手で包み込んだ
「わかったわかった…起きるよ、まずはご飯を食べないとな…健太は食べたのか?」
「うん食べたよ、ママが作ってくれたんだよ」
嬉しそうに両手をブンブンとふっている、私の手が無気力に健太に合わせてブンブンと揺れている
あぁ最高だ…こんな日が7回も味わえるのか
握り飯を口に頬張りながらそんなことばかり考えていた
健太はこんな小時間でさえ私を満足させてくれる
「おにぎり美味しい?」
「あぁ…美味しいよ」
「おじちゃんが作ったの?」
「そうだよ…明日の朝は健太のぶんも作ってあげる」
「本当に!?」
少しの会話でこんなにもきれいな笑顔を向けてくれる…健太はなぜ私の息子じゃないんだ
清司に嫉妬してしまう
その後健太と公園まで行ったり遊具で遊んだりしたが…一緒にいられるだけで心地よくてよく覚えていない
カラスの鳴き声でようやく夕方であることを思い出した
健太は遊びたがっていたが砂や小石や泥で汚れた肌や服を早く綺麗にしたくて私は健太をおぶって帰った
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