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第40話
黄色のスカーフが鮮血で染まっていく。だが彼女にはそれがもう見えなかった。ただ目の奥が燃えるように熱く、鼻の奥がズクズクと痛んだ。すぐ隣では同じく苦しそうな呼吸をする相棒が痛みに耐えている。
「レア、こいつらが帝国警察からの回し者だ。バッジ付きと連絡を取っていた」と変声期の青年は裏返った声で彼女の腹に蹴りを入れる。
「ッ…」
一体何人に囲まれているのか、彼女は耳を澄ませて呼吸の数を数えた。大凡五、六人といったところか。
こんなクソガキ連中に良いようにされる、その屈辱に耐えながら前歯の裏に忍ばせた発信機の緊急連絡メッセージを舌で送信する。
「はぁ…だから大人って嫌い。」
まだ幼さの残る少女は反抗期の娘のように感情的にそう言った。
「処分するか?」
「うん、下の豚の餌にでもしたらいい。あ!いいこと思いついた、女の方は拷問テープを取って送り付けよう!」
何が楽しいのか少女ははしゃいでいる。まるで自分は悪魔にでもなった気でいるようだ。
「おい、男の方を地下の豚小屋に連れていけ」
「ヴゥ!ン゙ーッ!」と相棒が悲痛の叫びを上げながら引き摺られる音が聞こえる。助けなければ、彼女は声のする方へ体を捻って呻いた。
「おばさん、あんたはあたしを怒らせたから一番酷い殺し方してあげるからね」
彼女の髪を鷲掴みにして少女はクスクスと笑った。
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