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「結月」
しばらく、鼠径部を擦って反応を窺ってみたが、『待て』がかかる様子がないのを確認して、そうっと体を押し倒した。
「こっ、た……」
なんだその可愛い呼び方。こった。こった、て……。
可愛さを噛み締めて、結月の頭をそっと撫でた。ズボンのゴム紐へと手を掛けて、尋ねる。
「下も脱げる?」
「ん……っ」
「脱ごっか」
「あっ」
下着ごと足から引き抜くと、反り上がったちんこがぺちんと音を立てて薄い腹にぶつかった。ぷるんと、その弾みで金玉もかすかに揺れる。
――金玉、じゃなくて、皺袋だっけ。
停電騒ぎのとき、どさくさに紛れてそんなことを言っていた気がする。
たしかに、睾丸を金玉と名付けたのは、男の虚勢が多分に含まれているだろう。金じゃないし。玉というほど丸くもないし。中に詰まっているのは所詮、卵子という本体に取り込まれて初めて機能する情報の一端だ。今どき本気で男が種を持っているなんて思っているやつがいたら、あんたは浦島太郎かとツッコんでやらなきゃ始末がつかない。
「や、晃大……っ、揉むっ、揉むな……っ!」
ここに詰まっているのは、植物でいう花粉。種は、雌性生殖器官である胚珠の変化形だ。高校の理科のテストで3点を取った晃大でもわかる。金玉なんて大層なものじゃない。それは事実だ。けれど、結月の股間にぶら下がったそれは……『皺袋』というほど、しけたものにも見えなかった。
金のように光り輝いてはいないけれど、ほんのりとピンクに色づいている。構造上、一筋の皺もないなんてことはまずないけれど、ぷるんと潤って張りがある。
――可愛い……。
食べちゃいたいくらいだ。思ったときには、もう実行していた。
「や、食べっ――⁉」
――毛、薄いな。
体質だろうか。一本一本が細いし薄い。こんな希少な資源を、一時は我が身を守るため、一生懸命毟り撒き散らしていただなんて……。よしよしと、今までさんざん辛い思いをしてきたであろう恥丘を手のひらで慰撫しながら、晃大は引き続き睾丸を食んだ。
「な、撫でるなぁ……っ」
そしてまたこのちんこときたら……。
――可愛すぎんだろ。
勃起してる状態で、晃大の通常時と同じくらいの大きさか。となると、今この流れで自分のものを見せたりすれば、ドン引きされるかもしれない。
恥丘を撫でているのとは反対の手で可愛いちんこを扱きながら、晃大は考えた。いや、これはちんこじゃない。おちんこだ。『おてて』とか『おひざ』同様に、可愛くて大事にしなきゃならないものには『お』を付けなくてはならない。だから、『おちんこ』。
「っ、晃大……っ、はげしっ、はげしい……っ」
それと比べて、晃大のブツときたら……。身近なもので例えるなら、500MLのペットボトルと同程度の長さがある。こんなのはもう、おちんこでもなければちんこでもない。ちんぽ! だ。ぽ!
――ほんとに入るのかな……。
善がっている結月には悪いが、確認のため、一旦すべての行為を止めて尻のあわいへと指を滑り込ませた。
「あっ」
「ん、入れないから安心して」
とりあえず、確認だけ。まあ、じっくり慣らせば入らないことはないと思うけれど……。
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