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第9話 金色の秘め事
「……ほんとに風呂にも付けて入ってしまった」
狭いバスルームから出て、まだほんのりと湿る髪をタオルで丁寧に拭く度に光る左手の宝石へと目を遣った。
――彼に贈られたブレスレット。
水滴が宝石を撫で、ポロッと床へと落ちる様をじっと見つめる。
……段々とそれが、ジルの額から流れた汗が彼の目の横を伝い落ちる様を彷彿とさせ……慌ててブレスレットをタオルで覆う。
「明日からは外して入ろう」
ジルは外すなと言っていたけど。
「こんな高価な代物が痛むのは勿体ない」そんな言い訳を心の中で繰り返しながら、硬いシングルベッドに腰掛けた。
「これはあくまでブレスレットだし、ジルな訳じゃないんだし……」
白いバスローブをフワッと揺らしながら、そのままベッドに四肢を投げ出す。
「……本当に、ジルの瞳みたいだな……」
腕輪の付いた左手を持ち上げ、そこに光る深い黄金のダイヤをじっと見つめる。
カットの関係なのか、石の中心はやや黒くそこから端に向けてグラデーションがかる石は、欲を秘める彼の瞳と被る。
『初めてだという割に、随分と可愛く啼くんだな』
「……ッッ!!」
不意に、情事の最中に囁かれた彼の意地悪な台詞が蘇る。彼の情慾に濡れた熱い吐息と――厭らしい手つきのオプションを添えて。
「ば、ばか……なに思い出してんだよ」
かぁぁっと瞬く間に顔が熱くなるのが分かる。
ドクンドクンと心臓が痛い程に高鳴り、同時に下腹部にズクっとした疼きが走るのを……見過ごす訳にはいかなかった。
「うそ、だろ……」
クイッと、白い布を押し上げる局部。
おまけに胸元の合わせ布越しに覗く胸の頂きが、その色をチラリと魅せる。
『柔らかいな……ずっとしゃぶっていたい』
耳の奥に響く、甘い彼の声が鼓膜を揺らし、尚もそこはプクっと膨れ上がる。
まるで触れて欲しいと云わんばかりの主張に負け、ツンっ……と人差し指で撫でてみる。
その瞬間身体中に電流が走り、思わず背を大きく反らす。
「っ、あっ……、ばか……おれ何やって……」
「はぁ、はぁ」と荒い息を吐く俺の指は、言葉とは裏腹にその硬い突起をクリクリと指先で擦る。
彼が何度もしていたように、指でキュッと摘んでみると腹の奥がズクズクッと疼き、タオル地の布がじわっと濡れる。
「あぁっ……、ん、……ふ……だめ、だめ……」
1度快楽に目覚めた身体は、もっと身体の中心を慰めるよう求める。
その誘いに、大きく首を横に振りながらも……腕輪の付いた左手は、まるで意思でもあるかのように下へ下へと這いずっていった。
「はっ、ァあっ……まさか、こっち、かよ……」
左手は、蜜を垂らす欲棒を掠め……更に下へと降りようとする。
『今日は、ココの快楽を覚えような』
辿り着いた先は、つい先日開花したばかりの、秘めたる場所。
「ぁっあっ……なにこれ、やわらか……」
本能が求めるままに、おそるおそる秘部を指で撫でると――ブワッと身体中にあの日の快楽が息を吹き返す。
「んぁぁっ、や……だめ……だめだってこんなの……」
入口撫でると、くちゅっと音を立てたそこは指を飲み込もうとする。
まるで「あの時のように掻き回せ」と云わんばかりに。
蕩け始めたそこに、おそるおそる指を沈めてみる。
まるで熱の塊であるソコを、ゆっくりと開くようにちゅぷちゅぷと指を出し入れする。
『気持ちいいか? アイラは前より後ろ弄られるのが好きなんだな』
「もっと、奥……」
あの時、彼がしていたように――
分かっている。いま自分がとんでもない痴態を晒している事くらいは、この茹で上がった頭でも理解は出来てる。
それでも……どうして、どうして……止まらない?
「は、はふっ……ぁんっ、ぁ……ジ、ル……もっと……ほし……」
気持ちいいところ、グリッと擦りたい。そして全身ビリビリ痺れるような感覚が欲しい。
快楽の言いなりになった俺の指が、入口で燻るのを止め、更に奥へと伸びたようとした……
その時だった。
『ピピピピッッ』
ベッドサイドに置いた、彼との専用通信機がけたたましい音を上げた。
◇◇◇
「は、はい……何、ですか」
『……どうしてそんなに息が上がっている?』
「そういえば定時連絡の時間だった」と、荒い息をどうにか押し込め、通話のボタンを押した。が、やはり完全に隠す事は出来なかったようで――勘のいい彼は真っ先にそれを口にした。
「べ、別に……腹筋してたからだろ?」
『成程。腕……ちゃんと付けてるか?』
「あ、あぁ。付けてるけど」
『……なぁ。アイラは1人でする時、後ろも弄るのか?』
彼は、突然そう言ってのけた。
手の中にある通信機が零れ落ちそうになるのを、已の所でどうにか握り締める。
無意識にその手に力が入り、ミシッと音を立てた気が気なくもない。
「は、はぁ!? なななななんのことだよ」
余りにもタイムリーすぎるその話題に、動揺するなという方が無理がある。
なんでそんな事突然言うんだよ!! どっかで見てる!?
ち、違う……大天使レイデ様に誓って、こここんな恥ずかしい事をしたのは今日が初めてなんだよォォオ!!
普段は! ちゃんとッ……男の証だけをッ……
真っ赤な顔を手で覆い項垂れる俺の事を知ってか知らずか――彼の口撃は尚も続く。
『その腕輪が付いた手で可愛いピンクの穴を弄るのか?』
アンタッ……そんな台詞綺麗なお顔だからギリ許される……いや、許されねぇだろッ!
「ししししない。する訳ないだろそんな事ホント何言ってんだよ」
『俺の目と変わらぬ宝石が見ている前で、あられもない姿を晒すのか?』
「ひ、人の話聞いてるか?」
永遠に一方通行の会話に、思わず大きく息を吐く。
……やはり、どこかから見ているのでは。
疑わざるを得ないであろう、この会話の内容からして。
焦って周りを見渡しては見るが――ベージュの薄汚れたカーテンは閉まったままだし、年季の入った棚やクローゼット、焦げ茶のイスやテーブルにも何ら不審な点はない。いつも通りのこじんまりとしたワンルームだ。
『……そう考え始めると、いてもたっても居られなくなってな』
「は、はぁ……?」
『逢いに来た』
「…………はァァ!!??」
そうして辺りを見回している時、彼のとんでもない台詞が耳に飛び込んで来た。
思わずベッドから飛び起き、ドアの方へと走ると――背後の窓を、コンコンと叩く音がした。
……いや、あの……ここ3階、じゃね?
ツゥっと背中に嫌な汗が流れ、おそるおそるカーテンに手をかけると……
赤みがかかった満月を背に、深く被ったフードの下から「ニィっ」といい笑顔をこちらに魅せる黒ずくめの男が、そこに立っていた。
…………余りにもホラー!!!!
思わず腰を抜かし、その場にペタッとへたり込んだ。
「……どうやって来たんだよ」
流石に放置する訳にもいかず窓を開け、黒いローブで姿を隠した不審者もびっくり登場の彼を一旦部屋へと招き入れる。
「どうって? 屋根伝いに歩いて来ただけだが」
「暗殺者 かよ」
「もっとロマンチックな言い方は無いのか」
身を覆う膝丈のローブを脱ぎ、見慣れた黒シャツ姿を見せるジルは、さも当然のように言うけれどもよ。
確かに宿舎の周りは2階建てや3階建ての民家が密集してはいるけれど。その屋根を使って3階 のベランダに辿り着いたって事か!? どんな身体能力してんだよ一体……
「いつか不法侵入で掴まるだろ」
「全てを黙らせる顔面と権力を持ち合わせているのでご心配なく」
「終わってる」
余りに浮世離れしたその現実に頭を抱えていると、後ろから大きな身体が俺を包み込む。
「何時もそんなエロい格好で、俺と喋ってるんだな」
「へ!? いやごく普通の風呂上がりの格好だろ」
俺を後ろから抱いたまま、彼は姿を覗き込んでいるが……別になんてことはない、ごく普通の、なんなら若干吸水性の劣っているただの白いバスローブ。
「ジルだって、風呂上がりはこんな感じだろ」
「まぁな。でも、お前の姿は別格だ。まさにこの世の至高」
そう言って彼は離れたと思えば、ぐるっと俺の身体を反転させた。
「な、何を言ってんだよ頭でも打ったのかよ」
いやまぁ、歯が浮くようなセリフはいつものことだけれども。
「なぁ、どうして胸元が乱れているんだ?」
そう言って彼は、ピンク色が滲み出す胸の頂きをツンっと指で突く。
「――ッッ!! だ、だからその腹筋を、して……」
先程の余韻がまだ消えない敏感な身体は、たったそれだけの刺激でビクビクっと震える。
何なら、彼の蛇のような視線のお陰で……煽られ途中だった下の方もズクっと疼き始め、思わず太腿をキュッと閉めた。
「それでココがこんなにはだけるものなのか?」
耳元で甘い声が聞こえたかと思えば、耳孔にヌルッとした感触が走る。
「そ、そうだよ」
耳のカタチを舌先がなぞり、カプっと耳朶を甘噛みされれば、もう立っている事もままならない。
正面から俺を抱き締める彼の腕に、ついしがみついてしまう。
「で、話の続きだが」
ギュッと逞しい二の腕にしがみついた身体が、フワッと宙に浮く。
「ちょっと……待って……」
受け入れられなかった俺の牽制は虚しく宙に消え、いつの間にか2人の身体は、固いベッドに腰掛けていた。
ベッドの真ん中で後ろ抱きにされ、彼の足に絡み取られた両足は大きく開かれる。
まさかこんな事になるなんて思わなかった俺は、下着を付けているはずもなく。顕になった秘部をどうにか隠そうと太腿に力を入れるも――閉じる事は叶わなかった。
「ココ、あれから自分で触ったりしたか?」
ツウっと彼の綺麗な指が、熟れ始めた秘部を下から上へと撫でる。
2本に増えた指先が、くぱっと穴を開くと瞬く間に身体が奥から沸騰を始める。
「して、な、い……」
「ふぅん?」
彼の問に目を泳がせる俺に「本当は?」と答えを急かし、1本の指をつプッとナカに進める。
「それ、は……」
真っ赤な顔のまましどろもどろに否定をする俺の手首を、グッと彼の大きな手が掴んだ。
「なぁ、してみせろよ」
彼に掴まれた左手が、大きく開かれた股へと誘われる。
「はぁ!? い、嫌だよ……無理に決まってッ!!」
大きく首を横に振るも、震える手が入口に触れると反射で身体が大きく跳ねる。
「この指で、ココ……どうするんだ?」
くちゅっと音を立てる入口を、俺の指の上から重なった彼の指が中へ誘わんと円を書くように動く。
まって、コレ……死ぬ程恥ずかしいんだけれども!!??
「っ、や、め……」
余りの羞恥に、じわっと目尻に涙が浮かぶ。
どうにか抵抗しようと、潤む紅色の瞳で彼を見上げるも……そこにあるのは、影を宿した彼の瞳。
その目がニヤッと微笑むと……背中にゾクッと寒気が走る。
じ、ジルのこの顔……本気の目……
それは獲物を狙う、本能剥き出しの狼のような瞳だった。
このままだと、俺ッ――痴態ご披露待ったなしじゃん!?
「ひっ、昼のが収まんないからっ……処理係が、必要で……来たのか?」
ポロッと出た言葉は、彼の動きを止めるのには十分だったようで。
「は? なんだ、それは」
だがそれは……いつも穏やかな彼の顔面に閃光が走った瞬間でもあった。
「えっ、え? あ……」
これは、不味いことを言ってしまったのでは?
すっかり手を引っ込めたジルが、ジッと感情の無い目でこちらを見下ろしている。
……こわい。
確実に彼の何かを踏み抜いた。
だが逃げようにも、身体は後ろからガッチリと囚われたまま。
背けようとした顔は、顎をグッと掴まれ「説明しろ」と云わんばかりに彼の方へと向けられる。
……どうしよう、こわい。
いやいや、でもそういう目的で近寄って来たんだろ。
俺はすっかり青ざめた顔で「偽恋人って、発散が目的なんだろ? 色々立場とかあるだろうし、都合いい相手なんだろうなって思っている」と彼に告げた。
「………………なる、ほど。」
ジルは俺を抱き締めたまま、低い天井を仰いでいる。
「じゃなきゃ、あんな大金払うとか考えられないだろ? そうゆう相手なら納得がいくし」
畳み掛けるように俺がそう伝えると、暫く上を向き固まった彼が「そうだな」なんて呟き、俺の方を向き直る。
「……ならば望み通り、働いて貰おうか。なぁ……処理係」
そう告げる彼の顔は、先程のような恐ろしさはないものの、何故かコメカミに青筋が浮いているように見える。
とても良い笑顔だけど、何か目は笑ってないし。
あ、あれ? ジルさんなんだか……ご機嫌斜めでいらっしゃる?
◇◇◇
「んッ!! んぅぅ……ぁ゙ッ……すご……」
「もっと奥まで飲み込んで、しっかり奉仕しろよ」
気付けば全裸にひん剥かれた俺。
四つん這いになり、同じく見事な裸体を披露するのジルの股に顔を埋める事、数十分。
なぜ俺は、こんな雄の頂点みたいな彼のアソコを夢中でしゃぶっているのだろうか。
「……ぁ、あふ……おっき、すぎ……」
当然ながら口内に入り切らないソレ。仕方ないので、先端から半ばまでを口で扱き、根元は両手でぎゅっと握る。
「舐めろ」と言われた時は、どうしようかと思った。
同じ男のだし。
だがNOと言えない圧に押され、若干震えながら先っちょに口付けて見ると――その不安は、一気に掻き消された。
おかしいよな、俺、ジルのコレ舐めるの……全然嫌じゃないんだけど。
おそるおそる、チュッと口付けると面白いくらいにそれはビキッと硬さを増した。
「わぁ」と感嘆の声を上げながら、今度は唇を吸い付かせてみる。すると――鼻腔に、彼がいつも纏う淫靡なムスクの香りが突き抜けた。
おれの、すきな匂いがする……
もっとそれを感じたくて、夢中で口内に飲み込んでき……それからはもう、じゅぷじゅぷとしゃぶるのが止まらない。
「美味しそうに喰うじゃないか。そんなに好きか?」
「…………」
さすがに言葉で返すことは出来なくて。
裏筋にピタッと舌を押し付け、ズリズリと上下しながら、俺は小さくコクン、と頷いた。
どうしよう、俺……このままイけそう。
じゅぷっと唇を先端へと戻し、そこにある穴にチロチロと舌を這わす。すると、口内にほろ苦い味が広がる。
ジルの匂い、濃くなって……やばい。
当然のように、己の欲棒はもうパンパン状態。
ズクズクと溜まった熱をどうにか出したくて、腰を動かしシーツに擦り付けている。
「随分と猥褻な天使だな。シーツで自慰までして、可愛らしい」
もう、どうとでも罵ってくれ。
だってもう、止まらないんだよ。ジルのしゃぶりながら、腰が揺れるのが。
再び彼のソレを口内にじゅぷっと埋めた瞬間、覚えのある花の匂いが、辺りに充満した。
「……この匂い……ッ!! あ゙ッ……まって、いきなりそんなッ――」
「香油だよ。これで滑りが良くなって……ほら、一気に2本も飲み込んだ」
指、入ってる……あの気持ちいいの、くる……
快楽を覚えたての身体が、ゾクゾクと自然に震える。
堪らず腰を突き出すと、彼の指が一気にあの部分を刺激した。
「――――ッ!! あ゙ッ……んぁ゙っ、そこ……だめ、そこぉッ……」
自身から勢いよく精液が、擦っていたシーツをぐっしょり濡らす。
もう彼のを口で……なんて余裕のない俺は、目の前の凶器のようなソレをギュッと両手で握ったまま、全身を痙攣させた。
「安心しろよ。ココにも、お前の大好きな俺のソレ、ちゃんと喰わせてやるからな」
ぐちゅっぶちゅッと音を掻き鳴らしながら、激しく前後に動かせれる指。それが気持ちのいい場所を掠める度に、ビクビクッと俺の身体が跳ねる。
「あっ、ぁッ……やっ、もう……やだ……」
「嫌? もっと欲しいの間違いだろ?」
その言葉と共に、更に秘部がグッと押し拡げられ、強い圧迫感が俺を襲う。
くるしい……でも……じゅぽじゅぽされると、おなか、きゅってする……
「んぁっ、あっ、ぁっ、あっ……!!」
いつの間にか俺の口からは、突かれる度に上擦った声が漏れていた。
「もうそろそろ、良さそうか……」
ジュポッと指が抜かれたかと思えば、いつの間にか俺の視界は、彼の大きなソレから低い天井を見上げる形に変わっていた。
その間に割り込む男は、髪を掻き上げ色気を惜しげないほど披露している。
差し込む月明かりが、その艶かしい程ギラついた瞳に反射して――
噎せ返り、その空気だけで身体の奥が疼くような色香に……俺は思わず、息を飲んだ。
「……痛かったら言えよ」
コクンと頷くと、少しだけ震える俺のぽってりとした唇に、熱の塊みたいな唇が押し当てられた。
啄むようなキスが深くなり始めると同時に――グッと秘部が、これまでと比べ物にならない程に押し拡げられる。
「――ッッ!! ……っ、くる、し……んぅッ」
知らない圧迫感に思わず彼にしがみつき、ギリッと爪を立てる。
「ゆっくり息、吐いて……そう、上手だよアイラ」
「は、はふ……ん、は……」
唇を離し、彼はあやす様に俺の頭を撫でる。
くるしい……むり……やっぱりあんなデカいの、入んないって……
つい腹にキュッと力が入ってしまい、彼が「んっ」と苦しげに低く唸る。
「激しいな……喰い契られそうだ。力……抜くのは難しいよな?」
ミチっと張り裂けそうな程に拡がったソコを、正直己の意思でどうにか出来るほどの余裕なんてない。
あついし、ぱんぱんだし……こんなの、どうすればいいんだよ……
眉を下げたままじっとジルを見上げると、彼は困ったように笑いながら少しだけ身をかがめ、俺の胸の突起にチュッと口付けた。
「……あッ……ん、ふ……」
舌先でチロチロと舐められ、ちゅぱっと吸われるとだんだん身体の力が抜けていく。
「そう、そのまま、トロトロに蕩けて……アイラ」
彼は乳首を舐めながら、縮こまってしまった下腹部もゆるゆると扱き始める。
すると次第に、それらが強ばりを解していき――気付けば局部はしっかりと勃ちあがり、蜜を零しはじめた。
「きもち、い……ジル……」
「そうか……じゃぁいけそうだな」
触れ合うだけのキスを繰り返しながら、ジルの両手が再び腰に回ったかと思えば……大きなソレが、一気に俺の中心を貫いた。
「――ッッ!! ぁあ、あ゙ッ……ぉぐっ」
「はッ……全部じゃないけどな、入ったよ、アイラ。痛くないか?」
俺がコクコクと頷くのを見るや、彼の腰が前後に動き始める。
あれ……さっきは、くるしいだけだったのに……
ぐちゅと音を鳴らしながら、大きなものが身体のナカに出し入れされる。
最初は違和感しかなかった。けれど今――何故かそれが、疼きに変わっている。
「……ジ、ル……ね、……ぁの、んッ」
「どうした、つらいか?」
ベッドに投げ出していた両手を、そっと彼の首に回す。
「……もっと、動いて、大丈夫……か、も……」
彼の耳元で、そう囁く……と、グッとナカの質量が増した気がした。
「ほう……なら、遠慮なく。貪ろうか」
間近で見た彼の瞳は――紛うことなき獣だった。
「あッ――ぁっ、あ゙っ、そこ、そこだめ……」
「ココ、好きなところだろ?」
先程から執拗に弱い部分を責め続けられる。
バチュッドチュッと遠慮のない突き上げに、もう俺の欲棒はダラダラと液を垂らし続け止まらない。
きもちいい、訳わかんないくらい気持ちいい……もっと、もっとほしい……
ギュッと下半身に力を入れると、彼が一層甘い息を吐く。
「はっんぁッ……ふっ、また……イっちゃう、いっちゃ――」
身体が激しく上下に揺さぶられ、荒々しく唇が塞がれる。
「俺も。……なぁ、お前のナカに出したい」
「んぁ……だし、て……いい、から……んぅッ!!!!」
襞が彼から搾り取ろうと絡み付き、その度に低い唸りが口内に落とされた。
これ以上拡がらないだろうと思っていた秘部が、みちっと更に開く。
も、だめ……目の前、チカチカする。
「……ッは、好きだよ、アイラ……」
「ぁッ、ぁっああ……!! も、イ、く――」
身体が弓なりになり、大きく痙攣するのと同時に、お腹の奥に、熱いものが注がれる。
あついの、お腹にはいって……これ、きもちい――
互いの腹を体液で濡らしながら、俺はジルにしがみつき、そのまま微睡む世界へと意識を預けた。
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