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第53話 初めてなんだ

 今までしてきたどんなセックスよりも、誰のよりも。 「あっ……っ」  柴くんのは気持ちいいって思った。 「ぁっ……あっ……っ」  柴くんの熱が硬さが直接僕の身体に触れて、クッ、って押し込まれた瞬間。 「や、ぁっ……」  まるで美味しいものを頬張った時に口の中がぎゅっと涎垂らしちゃうみたいに、僕のがとろりと白いのをとろりと溢した。 「あっ、やっ……」  何これ。  こんなの。 「真咲さん、挿れただけでイッた?」 「や、知らないっ」  わかんない。  こんなのなったこと、ない。 「あ、あぁっ」 「っ」 「あ、柴くん、のっ、熱いっ」  掻き分けるように柴くんが入ってきてくれる。 「ああっ、ダメ、中、変っ」 「っ」  しゃぶりついてるのがわかる。柴くんの大きいのにしがみついて、僕の内側が隙間なく、ぎゅって。 「あぁぁっらめっ……あっ、ぅっ……くっ……やぁ……ン」  柴くんが小さく、奥をノックした瞬間、つま先まで電気が走るみたいになって、視界でパチパチと星が瞬いた。  な、に、これ。  こんなに気持ちいいの、知らない。 「真咲さんの中、すご……」 「や、あぁっン」 「酔ってるから? 中、熱くて、溶かされそう」 「あ、や……柴くんの、が、熱いっ」  溶けちゃいそうなのは僕のほう。 「気持ちい……真咲さんの中」 「あ、あ、あっ、柴、くぅ……ン」 「やば……」  ヤバいのは、僕のほう。 「あ、あ、あっ、待っ……あぅ……ン」  ゆっくり中を掻き乱される度に前から熱が溢れてこぼれてく。  中も、柴くんにしがみついて絡みついてる。 「やぁ……ン」  声、鼻にかかった甘い声が溢れる。  ぎゅっと足の先まで力が勝手に入ってしまう。足を閉じて、膝をくっつけて、丸くなっていたいけれど、奥深くまで柴くんのに貫かれていて、それができない。気持ち良すぎておかしくなりそう。勝手に口から溢れる声が舌ったらずなの、恥ずかしいのに。 「あぁっしばくんっ、柴、くぅ……ンっ」  声我慢できない。 「あ、あ、あ、あ、らめっ、そこ、突いちゃ、ら……めっ、イッちゃう」  ずっとイッてるみたいに気持ちいい。 「真咲さん」 「あぁっ」  溶けちゃう。  膝を閉じてたら、柴くんの大きな手がその膝を撫でて、優しくキスしてくれる。アッシュグレ―の髪は汗で濡れていた。それが目元をくすぐって、柴くんがしかめっ面をしながら、その前髪を掻き上げる。瞳が濡れてる。眉間に皺がたくさん。 「キス、したい。ここ、開けて」 「……ぁ」  ゾクゾク、する。  僕、おかしくなりそう。 「あぁっ……ン」 「真咲さん」  おずおずと足を開くと、柴くんが嬉しそうに微笑んでくれた。  顔を近づけられると、心臓が爆発してしまいそうで、キュッと口元を手の甲で隠しながら見惚れてしまうばかりの彼の色気に戸惑ってる。  かっこいい。  なんて、すごくありきたりな言葉しか出てこないくらい。ただただ、かっこいい。  こんなの反則だよ。 「言っても、困らせるだけなんだけどさ」 「っ」 「昼間、あんなに優しくおばあちゃんに薬の説明してあげてる人が、セックスの時にこんなにエロくて可愛いって」 「っ、っ」 「ズルいよね」 「あっ」  ズルいのは、柴くんのほう、だよ。かっこよくて色っぽくて、キスもセックスも何もかも気持ちいいなんて、反則だ。 「俺、けっこう心広い奴だと思ってたんだけどな……」 「ぇ? あっ、あぁっ、深っ……ン、ン……ん」  脚を広げると、柴くんがもっと僕の中へと突き入れられてく。そして覆い被さるように身体が重なって、舌がやらしく絡まり合う濃厚なキスを交わしてくれる。 「ン、んっ……ン」  重なった唇の隙間から溢れた唾液がこぼれて頬を伝ってくような、激しくて、深いキスを角度を変えながら交わして。 「ン、あっ、柴くんっ」  繋がった身体は濡れた音を響かせながら、何度も何度も、突き立てられてく。身体の一番柔らかい場所を柴くんのでたっぷり擦りあげられて。 「あ、あ、待っ、それっおかしくなっちゃう」 「うん」  中を小刻みに擦りながら、乳首をキスで濡れた唇に咥えられて、歯を立てられて、目眩がするほど感じてしまう。  どこもかしこも気持ち良くて。 「真咲さん」 「あ、あ、そこ、イクっ」  ずっとイッてる。 「すご……中」 「あ、あ、あ、ダメっイクっ」  ずっと気持ちいい。 「俺も」 「あ、柴、くんっ」  額をコツンってくっつけて、小さくそう低い声が囁いた。  好きが溢れて戸惑うなんてことあるんだ。  好きすぎて、こんな――。 「柴くん、も、イッて、一緒に」 「っ」 「好き、柴くん」  こんな独り占めしたくてたまらなくなるなんてこと、あるんだ。 「あ、あ、あ、あ、あ、イクっ、あっあぁぁぁぁっ」  そして、最後激しく奥を何度も刺し貫いてくれる柴くんを離さないように引き寄せて、その首にしがみつくと、広くてたくましい背中で覆い隠すように、僕のことをその腕に抱き締めてくれた。

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