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心拍数5 二人で一緒に

「俺、柊一さんのモノ舐めろって言われても平気だよ」 「そこまでしなくていい」  一体柊一さんは何を?俺の思いつく限りの性交渉のやり方に考えを巡らした。男女の絡みなら48手あるみたいだけど、男同士となるとどうなるんだろう? 「立ち上がって七瀬のモノと俺のモノを七瀬が手のひらで擦り合わせろ」 「え?そんなんでいいの?俺の中に入れたりしないの?」 「一風変わった感じだが、結構やると気持ちいい。特に先端は刺激が強いからそこを重点的にな。俺も立つから」  俺は立ち上がると、戸惑いを見せつつ、彼と自分の一物を握る。 「先を擦り合わせればいいの?」 「そう、ゆっくりでいい」  俺は彼の指示通りに静かに、彼と俺の肉棒を持ち先端で擦り合わせる。彼は俺の肩を抱きながら、唇を俺の唇に落とし、口内に舌を入れてくる。 「あ……」 「もう少し密着させた方がいいな」 「ちょっと…気持ち…いいかも…」 「七瀬は首の方が弱かったな」  彼の唇は一度離れて俺の首に移動し、舌で舐めまわす。 「あ…そ、そこ…ああ…う、うあ…」  俺は手の方もマメに動かす。  お互いの息づかいだけが聞こえる。穏やかだけどいつもよりも気持ちよさが半端ない。中に挿入する時の痛みも伴わないし合理的だ。 「七瀬、俺も手を貸す」  柊一さんの手が俺と柊一さんのモノを包み擦る。 「うん、ああ、いい感じだ…」  彼の快楽を味わう声が聞こえる。俺も夢中になって彼と俺の一物を擦る。擦れば擦るほど快楽は増していく。手のひらが先走り汁で濡れてヌルヌルになっている。彼も興奮していることが如実にわかる。  だが、それより先に俺が感じてしまっている。これではまた俺が先にイってしまう。彼を置き去りにしたくない。 「しゅ…しゅう…いちさん…ど…う…?」  俺は必死に飛びそうな意識を留めて、言葉を繋ぐ。 「ああ…いい…うん…」  珍しく柊一さんが喘いでる。その声がいつになくセクシーでたまらない。俺は更に悦楽に浸り、熱したフライパンのバターのように溶けそうになる。 「しゅ…しゅう…いち…さん…も…一緒に…」 「…う、ん…」  お互いのペニスが増大し、手がなくても互いに陰茎をあてるだけで擦り付け合えるが、俺は手で擦ることも止めなかった。  今度こそは彼と一緒にイキたい、彼と同じタイミングで射精したい。その願望が手に乗り移る。 「しゅ……しゅう…いち…さ、さん…俺もう…イキそう…」 「イイ…俺も…イク…七瀬、一緒に…」  俺と彼の荒くなった息づかいが部屋に響く。火照った身体は互いの身体を激しく求めあう。 「あっあ…イク、しゅう…いち…さ…ん…いっしょ…」 「……イイ、七瀬……」  俺の意識は真っ白になる。きっと彼もそうだろう。  互いの身体に、乳白色の液体が放出される。俺は床にへたり込む。柊一さんはティッシュを数枚手に取り、その一部を俺に差し出す。 「ちゃんと吹いとけよ」 「俺、柊一さんのなら舐められるよ」 「バカ、ちゃんと吹けよ」  柊一さんは呆れてる。本気なんだけどな。柊一さんの中の物が汚いと思ってないし。流石に尿や便は無理だけど。 「柊一さんと一緒にイケて良かった。柊一さんも喘いだするんだね」 「俺だって人の子だからな…たまにはするさ」  柊一さんは慣れていないのか、少し照れているようだった。 「柊一さん可愛い~」  俺は立ち上がって彼に抱きつく。 「何だよ、やめろ」  彼は心底嫌そうな顔を作る。いつも俺がいじめられてばかりだから、こういう時はお返ししないと。俺はぐいぐい力任せに彼にひっつく。たまにジムで鍛えてる筋肉はこういう時に便利だ。彼を腕に押し込めたまま俺は自分の頬を彼の頬に寄せる。 「好きー好きー柊一さん~」 「七瀬、やめろ、離せ、バカ力」 「だって柊一さん可愛いんだもん」 「可愛いのはおまえだ、駄犬」  その一言で俺は赤面し、抱きしめる力が弱くなる。  経験値は積んでいるのに、彼から投げつけられるこの手の言葉に俺は滅法弱い。克服できることはあるのだろうか。  柊一さんは俺の力が弱くなったのを機に俺から離れていく。 「つけあがるな、七瀬。もうお前を抱いてやらねえぞ。お前の代わりはいくらでもいる」 「そんなこと言わないで…俺には柊一さんしかいない」 「何処まで行っても駄犬は駄犬だな、相当躾《しつけ》してやらないと」  そう言って、彼は脱いだ服を持ちリビングから出ようとしている。 「何処行くの?」  不安になって俺は思わず彼に聞く。 「シャワーだ、こんな恰好で他に何処に行くンだよ」  そう言われみればそうだ。俺も柊一さんも布切れ一つ付けてない生まれたままの姿だ。 「お、俺も行く!汗かいたし」  食後の運動にはあまりにも淫靡だが。 **************************** (都内某所) 「ふーん、あいつは余程俺の事が気に入らないみたいだな」  男はくわえていた煙草に火をつけ、含みのある笑いを浮かべる。 「昔はもっと可愛げがあったのに、いつからああなった」  男は小さな通信機器を見ながら一人ごちる。 「まあいい。俺の計画は絶対だ。その為に手に入れた駒を動かすか」  男は立ち上がり、その小さい通信機器を片手に深い闇に落ちた街の中へ消えていく。

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