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#59 ダブルチョーカーでセーラのペットになるアーメンガード

放課後の旧校舎。薄暗い空き教室に、布が引き裂かれる音と下劣な嘲笑が響いていた。 「やめろ……っ! 離せ!」 「アハハハ! 元・会長サマが随分と情けねえ声出すじゃねえか!」 ジェシーの取り巻きである生徒会の三下モブたちが、多勢に無勢でアーメンガードを床に押さえつけ、その制服を乱暴に剥ぎ取っていく。抵抗も虚しくシャツのボタンは弾け飛び、ズボンはずり下げられ、あっという間に下着一枚の無惨な姿へと剥き出しにされた。 屈辱に顔を歪めるアーメンガードの前に、コツ、コツ、と冷たい足音を響かせて『黒幕』が歩み出る。 信じられないというように目を見開くアーメンガードを見下ろし、ラビニアは氷のように冷たい笑みを浮かべた。 「そうだよ。驚いたか?」 「ラビニア、どうして……っ!」 「どうして? 決まってるだろ」 ラビニアはしゃがみ込み、アーメンガードの顎を乱暴に掴んで持ち上げた。 「お前、かつて権力を笠に着て、俺のことを散々弄んでくれたよな。何度も何度も、俺の急所(チクビ)を攻めて……挙句、この俺をペットにし……、散々奉仕させた……これからは、お前が俺たちのペットになる番だからな。たっぷりと可愛がってやるよ」 「……っ!」 背筋が凍るような冷酷な宣告。ラビニアは立ち上がると、取り巻きたちに顎でしゃくった。 「今日のところは挨拶代わりだ。このくらいで許してやる。行くぞ」 高笑いを残して去っていく生徒会の面々。冷たい床に下着一枚で放置され、屈辱に震えるアーメンガード。 その無惨な光景を、少し離れた廊下の陰から、セーラは息を潜めて見つめることしかできなかった。 セーラは血が滲むほど唇を噛み締めながら、拳を握りしめて耐えるしかなかった。 (アーメンガード……それにしてもどうしてラビニアが、あんな残酷な真似を……?) 昨夜、ラビニアに媚薬を盛られて理性を失ったものの、セーラはそれがラビニアの『歪んだ愛情の暴走』だと捉えていた。まさかあの直後、自分がラムダスに抱かれる様をベッドの下で聞かれており、その愛が完全などす黒い憎悪へと反転してしまったことなど、知る由もなかった。 (……いや、今はその理由を考えても仕方ない。とにかく、この状況をなんとかしなきゃ) 相手が生徒会なら、手はある。今の自分には、絶対的な権力者であるミンチンに取り入るという「武器」があるのだから。セーラは冷たい壁に背を預けながら、彼を合法的に奪い返すための計画を密かに巡らせていた。 ◇ その夜。ミンチンの豪奢な寝室。 「……っ、あぁ、セーラ……! お前、今日は随分と……っ」 「ふふ…。気持ちいいですか……先生?」 セーラは自ら積極的にミンチンの上に跨り、甘いフェロモンを惜しげもなく振り撒きながら、かつてないほどの過激な『大サービス』でα(アルファ)を蕩けさせていた。 魔性のように艶やかに微笑み、意のままに快楽の波へと引きずり込んでいく。完全に骨抜きにされたミンチンは、荒い息を吐きながら満足げに目を細めた。 「可愛い奴だな。セーラ……どうした、お前、何か欲しいものでもあるのか?」 その言葉を待っていた。セーラはミンチンの胸元に指を這わせながら、妖艶な笑みを浮かべて囁く。 「ええ。実は……生徒会長だったアーメンガードを、僕の『専用のペット』にしたいんです」 「アーメンガードを?」 「はい。昔、あの男には散々いじめられましたから……その復讐として、手元に置いて徹底的にいたぶってやりたいんです。だから、生徒会の連中には『僕のおもちゃに触るな』って命令してくれませんか?」 残酷で歪んだサディストを演じきるセーラ。ミンチンは一瞬怪訝な顔をしたものの、セーラの首筋の『番の痕』を撫でながらフッと笑った。 「ふん……。まあ、あいつは強力な『アルファ用制御チョーカー』をつけられているからな。発情の危険もなく、害はないだろう。……よかろう、好きにしろ」 快諾の言葉を引き出した瞬間、セーラの瞳の奥で暗い安堵の光が揺れた。これで、アーメンガードを生徒会の暴力から合法的に奪い返すことができる。 ◇ 翌日。ミンチンの絶対的な命令により、アーメンガードの身柄はセーラのものとなった。 「セーラ……! 君が僕を助け出してくれたんだね。ありがとう、僕は君を守るナイトとして、命に代えても君に仕えるよ!」 ミンチンの私室に連れてこられたアーメンガードは、感動に目を潤ませて忠誠を誓う。しかし、セーラは冷ややかな笑みを浮かべてソファーに足を組み、彼を見下ろした。 「勘違いしないで。君はナイトなんかじゃない。今日から僕の『ペット』なんだから」 「……え?」 「ほら、這いつくばってこっちに来て」 セーラは跪くアーメンガードの顎を引き寄せ、彼の首に嵌められたままの『アルファ用制御チョーカー』を指先でなぞりながら、その耳元に甘い吐息を吹きかけ、艶かしく身体を擦り寄せて思いきり誘惑してみる。 しかし、アーメンガードは顔を真っ赤にしながらも、「僕は君のナイトだから……!」と頑なに理性を保ち、挑発に乗ろうとしなかった。 「……つまんないな」 あからさまに退屈そうな顔を作ったセーラは、次の瞬間、跪くアーメンガードの股間を服の上からガシッと強く握りしめた。 「っ……!? セー、ラ……っ!?」 「なんだ。頭ではナイトのつもりでも、身体はちゃんと反応するじゃない」 ビクッと肩を跳ねさせたアーメンガードを見て、セーラは悪戯っぽく嗤う。 ふと、セーラの脳裏にある閃きがよぎった。セーラは立ち上がると、サイドテーブルの引き出しからある物を取り出した。それは、先日ラビニアから受け取り、突き返すこともできずに隠し持っていた『オメガ用制御チョーカー』だった。 「ねえ、アーメンガード。これ、僕からのプレゼント」 セーラは革製の冷たい輪を弄りながら、嬉しそうに微笑んだ。 「つけてみて」 「プレゼント……? ありがとう、セーラ。じゃあ、今つけているこれを外して……」 アーメンガードが元々つけていたアルファ用の枷に手をかけようとすると、セーラはその手をピシャリと叩いて制止した。 「違うよ。外すんじゃないの。二つするの」 「え……っ、待っ——」 制止の声を無視し、セーラは2つ目のチョーカーをカチリと彼の首に嵌め込んだ。 『オメガの抑制』の上に、さらに『オメガの抑制』。ただでさえ重い枷に、異常なまでの過剰な負荷がのしかかる。二重の強烈な制御機能が同時に作動した瞬間、アーメンガードの身体がビクンと大きく跳ねた。 「……ぁ……」 直後。アーメンガードの瞳から、光という光がスッと消え失せた。 「アーメンガード?」 呼びかけても、瞬き一つしない。 過重な二重の束縛(ダブルチョーカー)は、彼の中からオメガとしての本能、羞恥心、そして一切の感情と欲求を完全にショートさせてしまったのだ。 セーラが再び股間を強く握りしめ、過激に身体を擦り寄せても、彼はピクリとも反応しない。ただ虚ろな瞳で前を見据え、主人の次の命令だけを待っている。 「……すごい。本当に、何も感じないんだね」 絶対に発情(ヒート)を起こさず、どんな過激な挑発にも動じない。ただセーラの命令のみを忠実に実行する「完全なる従順な下僕(人形)」の完成。 それは、彼を地獄のような痛みと屈辱から守るための、セーラなりの歪んだ『救済』の形であった。 つづく 59話グラレコ https://fujossy.jp/fanarts/8214 — 扉の向こうで、あなたがベッキーに抱かれてどんなに甘く淫らな声を上げていても。二重の枷(ダブルチョーカー)に縛られた(アーメンガード)の胸にはもう、嫉妬も悲しみも、何の感情も湧きません。 次回、A-Little-Prince 第60話。 ……ご主人様? 貞操帯を嵌められて泣き叫ぶあなたに……僕はどんな顔をすればいいのか、もうわからないです。

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