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第2話

翌日、僕の新しい学校生活が始まった。 どこにでもあるような入学式は粛々と行われ、式が終わると生徒たちはそれぞれのクラスに分かれていく。 僕のクラスにはおよそ二十人ほどのクラスメイトがいた。 思ったよりも多く、正直に言えば驚いた。 しかも隣にはもう1クラスあるらしい。同学年の普通クラスは5つもあるという。 このクラスには、何らかの事情を抱えた者が集められているが、見た目にはまったくわからない。 誰一人顔見知りもいない教室は、静まり返ったまま。 シーンとした空間に、ガラガラッと扉が勢いよく開く音が響いた。 入ってきた教師に全員の視線が集まる。 「まずい……」 僕は思わず小さく呟く。 そう呟いた僕に視線を一度落としてから、再び前に向き直り、号令をかけた。 「起立!」 教師の声にあわせてクラスメイトたちが立ち上がる。僕も慌てて立ち上がり、礼をしてすぐに席に戻った。危なかった……たぶん気づかれていない。 「みなさん、入学おめでとうございます。このクラスの担任の杉田と、副担任の吉澤です」 ドキン、と心臓が跳ねた。 まずい、まずい。 二人とも、一般人に思えないほど爽やかイケメン……。 加藤先生、こんな話聞いていない……担任がこんな美形だなんて……。 「やばい……」 「水野りくさん。体調が悪いなら退室しなさい」 「!!……大丈夫です……」 杉田先生、名簿も見ずに僕の名前を呼んだ?もしかして、もう全員の顔と名前が一致しているのか……? 退室できるならしたい。でも今、立ち上がる勇気はない。 ・ ・ ・ ……ホームルームが終わり、今日は下校となった。 ほっと胸をなでおろす。今日は何だか変だ、早く部屋に戻りたい……。 『杉田クラス、水野りくさん。職員室へ来なさい』 ……おっと。 入学早々、職員室に呼び出しか……たぶん今の声は吉澤先生だ。 理由は……さっきの挙動不審しかないよな。 ――職員室。 独特の緊張感が漂うその空間に足を踏み入れるのは、やっぱり躊躇する。吉澤先生の机の場所もわからない。 「水野りくさん、こっち」 振り向くと杉田先生がいた。職員室の真ん中あたりが、二人の先生の席らしい。ジャージ姿の杉田先生と、スーツのままの吉澤先生――やっぱり二人とも美形すぎる。 「気をつけ 休め」 なるほど、先生と話すときはこの姿勢らしい。 吉澤「どうして呼ばれたか分かるな?」 りく「……挙動不審だったから……」 杉田「クラスで落ち着きがなかったのは、りくだけだったからよく目立ったよ」 前の席だから周りはあまり見えていなかったけど、そんなに目立っていたのか……。必死だったもんな。 吉澤「何があったんだ?」 りく「…………た……たっちゃいました……」 入学早々、このフレーズを言う羽目になるとは思わなかった。 「ぐすん……」 杉田「分かった。りく、別室で話そう」

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