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第2話 門くんもヤバかったわ

 門くんが何故か僕の手を繋ぎ、この変なオオジリ教から抜け出すために出口を探す。 「いやあーっ、救世主様の尻がこれから毎日拝めるなんて!幸せだな!」  誰かが部屋で話してるのが聞こえた。 「撫でるともちろん病気が治るが…あの美尻なら……産まれてくるお子も力を持って産まれるかも!!」 「相手は誰だ?やはり明日来るっていう王子様かな?」  とか言ってる!冗談じゃねぇよ!王子に尻を狙われるなんて!!  門くんは移動して、なんとか出口らしき扉を見つけた。しかし人が来る気配を感じ、大きな瓶があったのでその中に隠れることにした!!  瓶の中は果物らしきものが詰まっていた。桃みたいな……尻に似ていて嫌悪感半端ないが。  しかしその瓶が持ち上げられ運ばれている事に気付くと声が出そうになるのを堪えた。  ゴトンと荷馬車みたいなのに入れられたみたい。そのままゴトゴトと運ばれた。途中で僕らは抜け出すことにして速度がある程度ゆっくりになった時を見計らい、いくつか盗んだ果実やらを持ち、飛び降りた。  知らない世界だ。 「ああ、痛え……」  と尻をさすると門くんが 「擦りむいてない?ちょっと見せてみな」  と言い僕はズボンを少し下ろされた!!  イケメンに尻を見られた!!しかし門くんが 「うっ!!眩しい!」  と言うので見ると、自分の尻がほんのり光ってた!! 「ぎゃああ!なんだこれ!!」 「知らんが……この世界に来てそうなったんじゃないの?俺はたぶんクソ尻とまで言われたから普通だろうけど……それ他の奴に見せない方がいいよ」  と門くんが言う。見せられるか!こんなの!  もうやだよ、帰りたい。  しばらく歩いて門くんと村らしき所に着いた。 「どうする?俺たち金持ってないぜ」 「う、うんどうしよう」 「空家を探そう」  と門くんはコソコソと村の柵を越えて侵入してオンボロそうな誰も住んでないような家を発見した。戸口には板が貼り付けてある。長い間手入れされてない庭。間違いなく人は居ないようだ。  裏手に回り裏口の板を何とか力任せに門くんが外して鍵を壊して戸を開けて中へ入る。埃っぽいけど倉庫みたいな部屋を見つけそこにソファーとかが残っていた。  箒を発見して掃除を軽くしてソファーの埃も落としてだいぶ綺麗にした。 「はぁ……疲れたね」 「うん……」  と果実をシャリシャリ食った。 「これからどうしよう……」  と悩んでいると門くんは 「あの……さ……。ごめん……熊倉くん」  と急に謝る。何のことだ? 「実は………電車で痴漢したの……本当は俺なんだ!!」  と白状し、流石に引いた!!えっ!?まじで?じゃああのおっさんは無実!? 「以前から俺……熊倉くんのことずっと見てて……今日電車混んでて近くに行けてラッキーだった。つい、出来心で触ってしまった」  とイケメンが反省している!!  ええ?そっち系の奴なのかよ!イケメンなのに!!なんて残念な奴!  まぁこんな世界に来て罪悪感も増したのかも。 「謝罪として俺何でも熊倉くん言うことは聞くよ!奴隷でもいい!熊倉くんのことは俺が命かけてでも守るし!」  と言われてしまう。おい、やめろよ。こんな男しかいない世界で告白とか。 「まぁ、反省したならいいよ。ここには裁判官もいないし、お前がヤバイ奴でも僕の尻は狙わないでよ?そういうの僕やだからね!?」  念のために言うと 「もちろんだ!そこは安心してくれ。同意ないなら振られてると同じだし俺だって人間だぞ?節操なしに襲ったりするかよ!電車のは魔が差して悪かったよ。そんな気無かったけど混んでて俺も押されてつい、手が君のに触れてしまったというか……」  うん、まぁそのままずっと駅着くまで撫でられたけどな!! 「まぁ、救世主だけあっていい尻だったとは言っておく」 「感想言わんでいい!!」  と言うと門くんは少し笑った。イケメンだ。女なら惚れておるな。羨ましい。イケメンめ。  それからとりあえずそこで眠り朝になるとこっそりと村を回ってみる。  市場みたいなのが開かれていた。俺たちを見るおじさんが 「おや、旅人さんかい?珍しいな」  と言う。 「すっかりお金を持ってなくて……」  と旅の途中落としたと言ったらおじさんが不憫に思い、 「可哀想にな、店手伝ってくれたら少しやるよ」  と言うので手伝ってあげると何故かたくさん人が集まる。 「こんなに人が来たの初めてだ!なんでだ?」  とおじさんもびっくり。 「………」  門くんが僕の尻を見てる。まさか!尻パワーで人を呼んだのか!?うっそだろ!?  *  おじさんからお金を貰おうとしたが門くんが 「あの……寝る所がないから良ければお邪魔していい……ですか?」  と言い出した。え?村出ないの? 「ああ、いいよ、俺のパートナーも紹介しよう。それから息子もな」  と言う。  門くんは 「どんな生活をしているのか見ようぜ」  と言う。なるほどそれが目的だったのか。  おじさんは 「あんたら……そういえば若いが恋人同士かい?ひひ」  と言う。んなわけねーよ。こいつは痴漢だけどな。  しかし門くんは 「まぁ、そうです……」  と応えていたのでバシっと門くんの尻を蹴った!  お前何気持ち悪いこと言ってんだよ! 「バカ!そうしとかないと怪しまれるだろ」  とひそっと耳元でイケボ。  くそう!!  おじさんの家は普通に男しかいない。おじさんより線の細いおじさんがパートナーと言い、妻や嫁とは呼ばなかったが 「こいつが俺の奥さんだよ。なっ!ジル」  と言うと細身のジルさんが顔を赤らめてぺこりとお辞儀して息子も紹介された。7歳くらいの男の子でヤンと言った。  ヤンもペコリと頭を下げた。  やっぱり……女の人はいないんだ……。  その夜……同じ部屋で眠ることになった門くんと俺たち。しかも夜中にトイレに起きておじさん同士がヤバイことしてる物音が聞こえ引いた。  青い顔で戻るとイケメンがどうしたと聞いてきたからなんとも言えねえ。  何日かおじさんの手伝いで店は繁盛してきた。  門くんも 「やっぱりすげえな。君の尻の力は。人を惹きつけるんだ」 「いやおかしいだろ!」  みたいなツッコミして 「そろそろ資金も貯まってきたし旅に出る支度をして村を出るか?いつまでもいても怪しまれるだろ」  と提案され、テント一式とか買って僕らはおじさんたちに見送られ村を出ることにした。

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