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第15話 学校⁈

 鮫島も衰えを感じている。自分とミカド、同時代を生きて来た同胞としての痛みがわかる。  鮫島は容姿の衰えをそんなに憂いてはいないが、それは類稀なハンサムだからだろう。 「鮫島さん素敵だね。恋人とかいるの?」 「月夜見くんとデートの約束してたね。 忙しくてすみません。」 このところ、摩利彦と月夜見は浮いた話がない。  いつも,遊び呆けている二人だった。月夜見は摩利彦より晩生(おくて)で大胆な事はしない。 「時間の流れが違うのなら、東京にいる間に何か身に付けたらどうだ?」  ご老人の勧めで短期で習得出来る何かの学校へ行け、と言う事になった。  二人は出雲の山奥で独学で学んだ。家庭教師からだ。家庭教師は恐るべき面々だが。八百万の神神がそれぞれ得意の一流の学問を授けてくれた。 学校というものに行った事がない。一応認定試験は終えている。大学の入試を受ける権利はある。稔彦に相談した。二人は18才,高校なら3年だ。 「高校に行ってみたい。」 と言うわけで今年一年、高校生活を経験して、受験して大学を目指す事になった。  いきなりの高校生活だ。三年時から編入出来る高校を見つけた。六本木の繁華街にある私立高校。いわゆるFランクだが、緩やかでいい感じの共学校だった。制服もある。大学進学率は低く、ガチの大学受験体制に入っていない。 「大学は無理して行かなくてもいいぞ。」  稔彦はのんびり言った。教育パパではない。  意外な事に出雲の家庭教師は、かなりレベルの高い学習内容を進めてくれたらしい。  二人は頭が良かった。思考力を伸ばす学習だった。山での読者量は群を抜いていた。  通常の高校生が読む事のない、領域の読書だった。内緒だが教師陣もみんなその道のプロのような人たちだった。出雲の八百万の神様が、おもしろがって入れ替わり立ち替わり教師になった。 特に物理学、宇宙工学。宇宙の理(ことわり)。  大学教授のロジャーの講義がちょうどいいだろう。今は亡き七尾もいたら喜んだか。  アカデミックなところが二人には合っている。  二人は稔彦と同じマンションに空き区画を見つけて住む事になった。稔彦の目を離れて自立。 「大丈夫か?」 「うん、掃除、洗濯は任せて!」  キレイ好きな月夜見が言うと 「食事は任せろ!料理は得意だ。」  摩利彦も自信たっぷりに言った。  学生という事で、生活に必要な金はご老人から出た。 「全部、自分たちでやるんだぞ。  無駄使いを戒める。」  稔彦が新生活に必要なものを買い揃えてくれた。何もかもがピカピカの高校生だ。  

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