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第18話 月夜見
摩利彦と月夜見は、この高校の、1番ワルが集まるクラスに入れられたみたいだ。
「なんの恨みかな。酷いクラスだ。
まるで寄せ場(刑務所)だな。」
「寄せ場じゃ女の子いないでしょ。」
「金髪くらいで拘らないはずだよ。
みんなタトゥーだらけだ。」
月夜見はそれでも嬉しそうだ。
「女の子がいるって、いいもんだな。」
「おまえ、ゲイじゃなかったのか?」
「特にこだわりはないよ。
でも、俺、尊さんがいいな。」
「あんな綺麗な人なら男も女もないな。
また、会えるかな。」
「女装子って事は尊さんもゲイかな。」
「月、おまえ、この頃自分の事、俺って言うんだな。僕は、やめたのか。」
「舐められたくないから。
こう、悪っぽく見せないと。
髪切ろうかな。切って金髪ってのはどう?」
「おまえはサムライだろ。
稔彦に沖田総司みたいにしろって言われたろ。」
「会ったこともないよ。沖田って誰だよ。」
月の黒髪は稔彦のお気に入りだった。
次の日、学校に行くと女子たちに囲まれた。
「須佐くんたち強いんだね。」
「柴田たちの鼻、へし折ったんだってね。」
「あたし、あいつらにムカついてたんだ。
いつも、ブスブスってさ。
女をランク付けする奴、死ねよ。
不細工な奴ほど女をランク付けすんだよ。」
女子たちも日頃から嫌な思いをしていたらしい。
圧倒的イケメンの須佐兄弟は真っ先に女子に受け入れられたようだ。
授業中。みんなほとんど聞いていない。
数学の教師が、高校数学とも言えない初歩的な話をしている。
「みんなは数学なんか学んでも、人生でいつ使うの?って思いがちですよね。
でも、直接使わないけど間接的には使われているんです。
AIは機械学習で使われる微分。GPSで使われる連立方程式や三角関数。
みんな間接的には数学が使われているんです。
須佐月夜見くん、どうですか?」
いきなり指名して来る。転校生に意地悪だ。
「はい、スマホ、地図アプリ、YouTube、AI、
ネット通信、これらは数学で作られた世界と言えます。
三角関数もGPSやゲーム内での物理演算、
音や電波の解析などに応用されます。」
「須佐君ってすごい。」
「頭、いいんだ。」
月夜見の人気が爆上がりだ。
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