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第20話 気になる

 タスクの一目惚れ? なんだか気になる。 「あーあ、遊ぶ金欲しいな。」 「居酒屋のバイトは?」  鈴木良太に斉藤光一が聞いている。 「やめた。やってらんないよ。 六本木変な外人ばっかりだ。」 「ホストやるか? おまえら18才になったんだろ?」  タスクが言う。 「面接受かるかな?」 「叔父貴が言ってた条件は、身長175cm以上。肥満はダメ。同じビルのGジムに通うこと。 筋肉をつけろって。中々厳しいらしいよ。」 「タスクやればいいじゃん。」 「身内じゃやりにくいだろ。 あ、タトゥー入ってるとダメかもな。」  男子高校生がダラダラとしゃべっている。みんなこの界隈の育ちだ。  小山馨は西麻布の大工の息子。斉藤光一は広尾の水道屋。二人とも腕と足に刺青だ。髪はアッシュグレーのマッシュ。  駒沢海斗は,青山一丁目のガス会社の社宅に親と住んでいる。親に内緒なのでタトゥーは目立たない足首に蛇だ。  鈴木良太は霞町の団地の子。今はない地名だ。 だがみんなは霞町と呼ぶ。首から胸にかけて綺麗なレース模様のタトゥー。  大沢翔は、老舗輸入品店のオーナーの息子。肩から腕に和風の妖怪やろくろ首のタトゥーを入れている。  鼻を折られたのはここにいない柴田文也と松本一志だった。柴田は髪を真っ赤に染めた坊主頭で、両腕に鯉の刺青が入っている。和彫りだ。  松本はツーブロックのヘアスタイルで片方の肩にタトゥー。トライバル柄だ。  みんな親からもらった身体に、それだけでは物足りないのか一生消えないお絵描きをしている。  掃き溜めのような高校だった。 「マジ、消えたよな。ずっと見てたんだ。 どこの店にも入ってねえ。消えたんだ!」  須佐兄弟を見失った事が不思議でしょうがない。 「あ,あの辺に稲荷神社があるよ。 小さいけど水商売の人がいつも綺麗にしている。 前に外人が壊して地回りの兄さんに袋叩きになった所だ。あそこに隠れたんじゃね?」 「どうやって隠れんだよ、あんな狭い所に。」  しかし須佐兄弟はお狐さんの裏からショートカットして家に帰ったのだった。  なぜかそういう時には誰にも見えなくなるのだ。あの洞窟と同じ原理か? 「おい、何かついて来てるぞ。」 「憑いてって?」  月夜見は慌てた。

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