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第36話 元暴走族?

「半グレっていうのかな。」 「じゃあ、俺たちは4分の1グレくらいかな。」 「ダッセェ。何刻んでんの?」  良太の部屋に戻って来た。 テーブルに買って来たヤクを広げる。 「サービスでコカイン少しもらった。」  テーブルに撒いて札を丸めて鼻から吸い込む。 「ゲホッ。」  咳き込む。 「おかしいなぁ。映画じゃこんな風に決めてたのに。」  ゴソゴソ起き出して来た波子が 「なんか蓋のあるヤカンとか無いの?」  小さな鍋に水道水を入れて蓋をして沸かす。 沸騰したら蓋を取って蓋についた水滴を集めて白い粉を混ぜる。注射器で吸い取って震える手で指の間に針を刺す。  みんな見てられない。 「俺、ガキの頃から注射、大嫌いだった。 痛そう!」 「ふぅー。」  ふらついていた波子がピシッと止まった。 その様子を見ていた良太が 「本当に覚醒するんだな。」  変な所に感心している。 「俺たち初心者だから色々おまけしてくれた。」 「馬鹿野郎!騙されんじゃねえよ。 それで試して止められなくなんだろ。 良太はよくこの環境でヤク中にならなかったな。」  タスクがもっともな事を言った。 「波子どうするよ。大事な姐さん、とか言ってたぞ。警察に行くのがいいんじゃね?」 「絶対嫌だ。」  波子が叫ぶ。 「良太は波子とやっちやったのか?」 「全然!指一本触れてないよ。 俺、男が好きなんだ。」 「えっ?そうなの。俺を襲わないで。」 「バカッ、誰でもいいわけじゃないんだよ。 俺の彼氏は彫り師の彫り銀さんだ。 このタトゥーを入れてくれた人。」  タスクが気持ちを代弁してくれた。 「よく、カミングアウトすると、馬鹿が 俺を襲わないでくれ、とか言うんだよ。」 ゲイは美意識が高い。男好きでも誰でも良いわけじゃ無いだろ。ブサイクは受け付けない。 「その辺歩いてる女、片っ端から襲うなんてどっかの野蛮な国だけだ。」  確かにゲイには酷い誤解がある。 (良太はいつからそうだったんだろう? もう決まった人がいるんだなぁ。)  ドンドンッ!乱暴にドアを叩く者がいる。 「警察だ。開けなさい!」  テーブルの上のヤク関係を慌てて片付けた。    ドカドカと警察官が入って来た。 あっという間にみんな連れて行かれた。

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