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第38話 生霊、死霊⁈
摩利彦と月夜見は狐に呼び出された。
「生霊は質(たち)が悪いよ。
まだ、生きてるうちから怨念を募らせてるから。」
「えっ?誰に憑いてるって?」
「何も知らないの?タスクに聞いてみな。」
タスクを呼び出して一連の事件の事を聞いた。
「知らない女がいなかった?」
玉藻に聞かれて
「良太が見つけた女がいるよ。波子っていう、
ヤク中で半グレの姐さんだって。」
「だって俺たち六本木警察にパクられて尿検査とかやらされたんだよ。 警察に聞いて見なよ。」
タスクたちが六本木警察に問い合わせると
「ここしばらくマトリ(麻薬取締り)関係の事件はないね。誰も捕まえてないよ。」
「ええ?半グレの沢井って奴。麻布霞会って言ってた。お巡りさん,知ってるでしょ?」
「沢井かぁ。懐かしい名前だ。
沢井ならもう10年以上前にバイク事故で死んだよ。その時、後ろに乗っていた波子って彼女も亡くなってるな。痛ましい事故だった。」
首都高の六本木付近で逆走車と正面衝突。下の外苑西通りに落ちて即死だった。事故の事がネットを検索したら出て来た。
高速はタンデム走行(バイクの二人乗り)禁止だった。夜中になると勝手に中国人のレース場に
なる首都高。沢井たちは巻き込まれたが、煽った中国人は、二人も死亡させて、なんと不起訴処分だった。それ以来、ここは中国車の事故が多い。
摩利彦と月夜見は、翌日学校でタスクたちと話した。
「信じられねえな。俺たちみんなで夢でも見たって言うのか?」
警察の話では、もう霞町の団地はずいぶん前から住民の立ち退きは終わっていると言うのだ。
もうすぐ取り壊しが始まると言う。
「良太だけが知らないで取り残されたって言うのか?」
「あの波子っていう人が知らせてくれたのか?」
「須佐たちには稲荷が教えてくれたって。」
帰りにみんなで稲荷に参った。
「よう、玉藻ちゃん、もっと早く俺たちにも教えてくれよ。祟られる所だったぜ。」
玉藻が現れて
「霞町にもお稲荷さんがあるよ。
お参りしておいで。」
良太の団地の近くに稲荷社があった。氏神だ。
今は桜田神社として祀られている。
玉藻の案内でお参りすると年老いた狐が現れてお参りを喜んでくれた。
「私は桜田神社の御神体と一緒に祀られている狐です。麻布の妖狐(あざぶのようこ)」
なんだかカッコいい婆さん狐だ。
「昔はディスコでブイブイ言わせたのものよ。」
さぞかしイケてる姐さんだった事だろう。
「懐かしんで迷ったか?ヨーコ?」
麻布霞会の連中は生き霊になって土地に地縛されているらしい。今は霞町の地名も無くなったが
あの団地に取り憑いているという。
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