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第48 占い師

「うわっ、何だよ突然! さっきまで、いなかっただろ?」 「顔に死相が出てますよ。」 「とんでもないね。 いきなり死相とか言ってぼったくるつもりだろ? 俺、金ないよ。地下鉄のカードしか持ってない。」  実家暮らしのタスクは一駅で行ける広尾に 家がある。 「ここに占いって初めて見た。」 「お告げがあったんだよ。 ここを通る高校生を占うように、って。 本当に見てあげないとヤバい相だね。」 お代はいらないと言って前に座らされた。  まず手を取ってしっかりと見る。 「手相は日々変化する一番分かりやすい所なんだよ。あまり良くない手相だ。 何か、あった?」 「うん、不良に絡まれた。」 「そう?でも無事だった?誰か助けに入った?」 「ああ、友達が。」 「その人だけ?」 「変に思うなよ。狐だよ。俺にはアライグマが憑いてるとかなんとか。」 「アライグマ?人じゃなくて?」 「ああ、荒居クマオとか言ってた。」 「それは死んでる人だね。 狐はそこのお稲荷さんの、だね。」  占い師はこの界隈の事に詳しいようだ。 「ねえ、まだ俺に取り憑いてるの?」 「うん嫌な影が憑いてる。」 「俺が何したって言うんだよ。何で俺に憑くんだよ。」 「うん,君は頼られてるんだね。クラスのリーダー格じゃないか?」 「ああ、そいつから逃げ出した奴らの就職を世話してやったな。俺の叔父貴が面倒を見てるんだ。」 「その面倒見の良さが仇になったな。 憑いてるクマオって奴も救われたかったんだろう。」 「何だよ、それ。何で俺なんだよ。 俺は善意の第三者だろ。」 「その言葉は少し意味が違うけど、君の善良さに漬け込まれたんだな。」 「どうしたらいいんだよ。 死相が出てるって?俺、死ぬのか?」 「まあまあ、そんなに早とちりしないで。 まだ、死なないから。」 「まだって事は、いずれ死ぬんだな?」 「生き物はすべからく、いずれ死ぬんだよ。 慌てなくても。」 「そ,そうだな。」  占い師はへんなお札を数枚くれた。 「大サービスだ。これを身近な所に貼っておけ。」   「ってどこに?」  こんな紙切れじゃ心細い。

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