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第50話 モテ期⁈

(女子は間に合ってるよ。) 瓶を持って来た摩利彦も取り囲まれている。 「こんな簡単なものであの荒居を祓えるの?」 「あの悪霊達はこの町に憑いてるんだって。 おじいちゃんが言ってた。  人恋しくなっちゃっただけなんだって。 情を交わしたかったんだよ。」  情を交わしたら最後、死ぬまで祟られるんじゃ無かったか? 「人間も寂しいとそこに縛り付けられる。」 (さびしいって?俺が?情を交わすって? セックス?)  摩利彦はこの頃、浮いた話がない。 (月はどうしてるんだろう?) 月もそう言う話は全く聞かない。  翌日、摩利彦とタスクは香水のおかげ「?」で たくさん女子から手紙をもらった。断るのに苦労した。  香水だけで悪霊を遠ざけて問題は解決したのか?  摩利彦はタスクと並んで歩いている。二人とも背が高く、金髪が美しい。すれ違う人がみんな振り向く。 「芸能人?モデル?」 颯爽と歩いていくように見える。  月は放課後いなくなっていた。この頃,授業が終わると急いでどこかへ行く。  タスクの事は摩利彦に任せている。 「それにしてもこの匂い、きついね。ムラムラする匂い。」  そんな事を言いながら歩いている。道行く人がその匂いに惹かれている。  月は軽音の部室にやって来た。 「海斗、来てたの?」 「わっ、何だこの匂い?」  月が無自覚に撒き散らす匂いに海斗は驚いている。その気になる匂い。  海斗がピアノの前に座っている月夜見を見つめてくる。じっと見つめられて 「月、キスしていい?」 「えっ?」  肩を抱き寄せられて唇を塞がれた。 ドンッ。突き飛ばされて海斗は尻もちをついた。 手を差し伸べられて起き上がる。 「何すんだよ! キスしていいなんて言ってない。」 「ごめん。」  海斗は真っ赤になって下を向いている。 「男同士でなんかしないだろう、ふつう。」 「うん、ごめん。月が可愛かったから。」  部屋のスプリングが壊れたソファに並んで腰掛けて気まずい。 「俺、キスとかした事、ないんだ。」  抱き寄せられて 「でも、いい匂いだね。」 「じゃあ、ゆっくりキスして。」  二人、たどたどしいくちづけを交わした。 海斗の手が月の髪に触れる。優しく触れ合う唇の感触が、性への期待に繋がる。  強く抱きしめた。

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