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第68話 席替え
今日もダルい高校生活。
「せんせー、ずっと同じで飽きたよこの席。」
そう言えばタスクが一番前だったのに、月夜見が前になっている。
「円城寺は後ろを向いてばかりだから、前の席と入れ替えた。いつも月夜見が、見えるだろ。」
「見えるの後ろ姿ばかりだよ。結んでる馬の尻尾だけ。」
それでもこのクラスはみんな決められた席に座っている。生徒は教室にいる。学級崩壊した不良とは違う。真面目ではないがみんな楽しんでいる。
「俺、この高校、気に入ってんだ。
校則が緩くて先生も緩いからな。」
「だれが、ゆるいって?」
保体の堂島が入って来た。
「保健の授業、やるぞ。ホレッ。」
教卓の上にコンドームの箱を置いた。
「避妊の方法を教えておかなかったから、
生徒同士で子供が出来ちゃっただろ。」
先生は,今からでも遅くない、避妊のやり方を教える、と張り切っている。
「みんな知ってるよ。毎日使ってるし。」
「えっ、毎日?タスクは毎日避妊してるの?」
年頃の生徒たちがざわつく。
「いいなぁ、毎日だって⁈」
不良が多い高校でも、未経験の者もいる。
みんな興味津々なのだ。
「なあ、ホストって毎日お持ち帰りばっかりなんだって?」
「こんなの一箱じゃ足りない感じ?」
「使わなくても男の嗜みだよ。
いつも用意しておかなくちゃ。」
「ゲイでも必要なの?妊娠しないじゃん。」
(別の意味で必要なんだよ。)
滑りのいいゼリーのついたゴムは、ゲイの必需品だ。
先生が
「おまえらに一つずつ配るから、いざという時に備えて待ってろ。」
「一つじゃ足りないなぁ。」
そんな事を言う猛者もいた。
配られたゴムを一つ手に持った月夜見が困ったような恥じらいを見せて可愛い。
(これを使っておまえを抱きたい。)
タスクはこの頃、摩利彦に避けられている気がする。摩利彦と似た面影の月夜見を見るのが辛い。
ガラッと後ろの扉が開いて、不貞腐れたような摩利彦が入って来た。
机の上のコンドームを見つけて、
「お、洒落たもんがあるじゃん。
誰か,俺と一緒に使わない?」
手に持ってヒラヒラと振り回す。
タスクが
「やめろよ。使うんなら俺に使え!」
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