74 / 90
第74話 アフター
何となくバラバラで解散になった。
「翔、どこで待ったらいい?」
登美に聞かれて
「まだ、終わらないからおまえはもう帰れよ。」
半泣きで佐里と一緒に帰って行った。
翔には指名客が付いていた。座って翔にしなだれかかる大人の女。モデルだと言う女を睨みつけて登美は帰って行った。
業界の事に詳しいモデルの女に、翔は興味がある。女子高生の登美には関心がない。
「帰るでしょ。タクシー探す?」
「いい、歩いて帰る。」
登美はディアボラの指名料とテーブルチャージさえ、やっと払ったのだ。
タクシーなんかには乗れない。そんなお金が惜しい。
「あたしもなにかバイト探そう。」
今までは母親の財布から抜き取っていた。
もうこれ以上、持ち出せない。
「佐里、あたし用事を思い出したから
ここでバイバイ。」
六本木交差点を十番の方へ歩いて行った。
(確か、ここら辺でナンパ待ちするんだって
聞いたことがある。)
道端のガードレールに腰掛けてマッチングアプリを探った。目的はただ一つ。お金だ。
「アマンド横の、麦、っていうカフェで
私ソフトハットをかぶってますから。」
早速マチアプのメールが来た。パパ活だ。
「イケおじ、希望。18才、JKです。」
ものすごい数の応答があった。写真の印象で決めたのはイケおじ風だった。
カフェ麦、でソフトハットを見つけた。
結構な年のようだ。48才と書いてあったがどう見ても50代後半だ。アラカンだろう。
カフェのドアを開けて入って行った。
「あのぅ、タミーです。反町さん?」
パパ活男は自分を反町(そりまち)と呼んでくれと言った。ソフトハットを取ると酷いハゲだった。両脇と額の真ん中だけ残った情けないハゲ。
全部剃ってスキンヘッドにしたら潔いのに。
自分の事をタミーと名乗った花森登美は、このオヤジに内心ゾッとしたが、お金のためだ、と腹を括った。
「ホテル代別で三万円でいいの?」
登美は相場を知らない。女子高生ならもうちょっと吹っ掛ける事が出来るかな、と思ったが怖かった。
「キミ、初めて?すぐ、ホテルに行くよ。」
カフェ麦、を出たら誰かが走って来る。
腕を掴まれて、見たら摩利彦だった。
泣きそうな佐里がいた。そして知らない女の子。尻尾が見えた気が・・
「おっさん、犯罪だよ。買春!」
ともだちにシェアしよう!

