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第75話 玉藻の部屋
「花森、早まるな!」
あの稲荷神社の近くだった。摩利彦と月夜見、
タスクと海斗と泣きそうな佐里がいた。あと、知らない女の子。
「私は摩利彦たちの友達、玉藻というのよ。」
玉藻の部屋だと言う座敷に案内された。
(ここは稲荷神社の境内かな?
こんな広い部屋があるんだ。)
「玉藻はこの神社の娘なんだよ。
俺たちの友達。」
座敷に上がってお茶を勧められた。
温かいお茶を両手で持って、なんだかホッとした。
「佐里ちゃんも夜遅いけど大丈夫?」
「うん、何か登美が気になって。
そこで須佐くんたちと会ったんで話したの。」
情けなくて、ホッとして涙が出て来た。
「うん、アタシ翔が好きなの。
ホストになっちゃったから、毎日でも通いたい。
でも、お金がかかるんで悩んでた。」
今日も、シャンパンは振る舞いだったが、指名料とかチャージとかで五万くらいかかってる。
「ディアボラは超高級クラブだからなぁ。
JKでは無理だよ。」
「でも、翔をナンバーに入れてあげたい。
それにさっき、モデルみたいなお客さんと話してたでしょ。それも嫌なの。
他の女に負けたくない。ねえ、須佐くんたち
お金持ちっぽいから教えて。
どうやったら大金が稼げるか。」、
摩利彦も月夜見も、必要なものは十分足りている。お金に執着するような状況になった事がない。
「俺はまだまだ未熟だな。
花森の願いを叶えてあげたい。
けど、どうやって?」
玉藻が言った。
「お金の問題じゃないでしょ。
花森さんが欲しいのは、翔っていう人の愛、ではないの?」
どんなにお金を稼いでも人の心は買えないよ、と言う。
「玉藻ならどうする?」
「拉致って自分の部屋で飼う。」
「怖い事言うなよ。」
タスクが呆れている。
「やっぱ愛だろ。花森が欲しいのは愛だ。」
何で翔が好きなのか?
何が翔を喜ばせるのか?
「アタシいい事思いついた。
花森さんを一流のモデルにする。
スタイルいいし、可愛いから、メイクとか練習すればきっと翔くんの目に留まるよ。」
任せろ、と玉藻が自信たっぷりだ。
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