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第76話 登美の変身

「登美ちゃんもモデル目指したら? 彼氏がモデル好きなら。 アタシ、特訓してあげる。知り合いにいい先生がいるよ。」  玉藻が言うのは、あの霞神社の妖狐(ようこ)先輩の事だった。 「覚えてる?霞神社のお祓いで摩利たちも会った事あるでしょ。妖狐先輩。」 「麻布の妖狐、飯倉、狸穴〜♫」 「ああ、覚えてる。狸まで手下にしてるの?」 「妖狐先輩は、昔からモデルとかやってたから、教えてもらおうよ。」  玉藻が部屋を出て消えた。  (きっとショートカットして霞町に行ったんだな。)  摩利彦は、父の稔彦がモデルだと言う男を連れていたのを思い出した。 「月、俺、あの倶楽部に行って親父に会ってくる。ユーツーを紹介してもらおうと思うんだ。」  そう言うと稲荷の部屋を出た。 (ああ、摩利彦もショートカットしてったな。)  もう深夜だ。 「登美と佐里は時間大丈夫?」 「うん、うちは緩いから。ママはお店やってて 帰るのは朝なの。今日は佐里が泊まる事になってたんだ。」  佐里も 「親には登美の家に泊まるって言ってある。」 そこへ派手なばあさん狐が登場した。  登美と佐里は、玉藻と妖狐が狐だとは思っていない。  玉藻に案内されて、先ほどの座敷から、板張りのホールに出た。 「これ、履いて。  目の前にピンヒールのハイヒールが出された。 「これを履いてウォーキングの練習。」  一面がガラス張りのホールだ。二人は履き慣れないハイヒールで立ち上がった。  ボディコンシャスなミニワンピースにピンヒールで颯爽と歩く妖狐の真似をして歩いて見る。 ギクシャクして転びそうだ。 「ヒィイッ、歩けない!」  登美の声に佐里が 「あたしは関係ないですぅ。」 勘弁してくれ,と言っている。 「ライバルがいたほうが、上達するのが早いのよ。」  小一時間続けているうちにコツをつかんだのか、二人は綺麗に歩けるようになった。  もちろん妖狐の力が大きい。 「じゃあ、今度はヘアメイクよ。」  玉藻に促されて汗だくの二人は、シャワーを使いメイクルームに案内された。 「すごく広いのね、この家。 お稲荷さんだったよね???」

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