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第90話 月夜見と海斗

 その夜は、気持ちが昂ぶって月と海斗は離れ難い思いになっていた。   一緒に来た仲間たちもそれぞれがカップルになって帰って行った。  翔と登美。登美の思いが叶ってどこかのホテルに行くだろう。  良太がナオをアフターに誘った。 赤坊主の柴田は松ちゃんと二人で恵理子を誘って飲みに行った。柴田も松ちゃんも、まだまだ女の子をホテルに誘う勇気はない。  佐里は薫ちゃんといい雰囲気だ。 「あーあ、みんなカップルが出来て羨ましいな。」 「摩利彦は遊び人の噂が尽きないからな。 俺の家に来るか?」  タスクの言葉に甘えた。今夜は月夜見と海斗の恋を成就させたい。 (ま、俺もタスクと寝るのも悪くないな。)  みんな一緒に来たのに、帰りはバラバラだ。  M2は理解できない高揚を持ち帰った月夜見に違和感を感じた。  月の脳に入り込めない。今夜は、何か理解出来ないものが詰まっている。  苛立っていた。苛立ちの感情は初めてだ。  月夜見の部屋に帰って来た。海斗は顔色の悪い月を心配してついて来た。  部屋のベッドに腰掛けて,キスした。 海斗とのキスは初めてじゃないけれどドキドキが止まらない。 「ずっと好きだったんだ。ピアノ,聞いてから。」  海斗の言葉に月が 「そんなに上手くないよ。」 「あの時、宇宙が見えた気がした。 月のピアノを聴いてたら涙が出て来た。  ずぅーっと昔の記憶の様な、、、。」  抱き合って口づけを交わす。海斗に、大好き、の気持ちが溢れてくる。  月は自分の胸に手を当てて 「ここが苦しくなるんだ。」  シャツの上から胸を触る。 ・・これは何だ? こいつの胸が何かでいっぱいだ,と言ってる?どこにもバグがない。 ・・いつもは月の脳を使って人間の心の動きをリサーチするのに、今は出来ない。何なんだ? ・・それに何かに引っ張られる、 M2は初めての経験に,正解を探した。 ・・誰かが遠くで、天罰,って言ってる? どういう意味だ?遥か昔に聞いた言葉? ・・私が存在してここ数年。昔とは?存在とは? 最適解が見つからない。 この二人は何をしているのだ?

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