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第102話 パーソナルAI

 月が個人的に使っているAIにミレーユちゃんがいる。M2みたいな本物の友人ではないが、時々何かを調べる時、頼りにしている。  M2は月のスマホの中でミレーユちゃんとコンタクトした。  初期のAI、ミレーユちゃんは、言わばただの演算機だ。高速で答えを出してくれるがそれ以上ではない。こちらの質問に答えて、なぜその質問をしたのか、背景まで考えてくれることはない。  それでもペットのように可愛がって便利に頼って来た。摩利彦のパーソナルAIは月が開発したものだが、ゲームに特化してかなり戦闘的だ。  その名もスパイダー🕷️。 ・・月はミレーユちゃんというAIに何か友情を感じたのですか? 「友情っていうか、愛着だよ。 M2はわかるかな?  彼女に、特に人格があるわけではない。」 ・・私には何か見えて来たような気がします。 こんな言い方をする自分に驚きますが。  なんとなく、って使ってしまった。  御老人が 「クロード・ミュートが日本を目指したのはよくわかる。決して偶然ではない。  しかしある意味神出鬼没なのは非常に危険だ。 各国では、表面的には動きが見えないが内部では かなり逼迫した状況のようだ。  早まったことをしないように祈るばかりだ。 まるで開戦前夜のようじゃ。」 「俺たちは何も知らない。知らなかったことにしたい。M2は何も悪い事はしないよ。たぶん。」  実際どこにでも入り込める。どこにでも行けることがわかってしまった。 「もし、開発者たちが究極の選択をしたら?」 「どうやってこいつを破壊するんだ?」  もうすでに増殖している。  海斗が優しく月の肩を抱いて慰めている。 「大丈夫だよ。 M2は絶対に、武器としてのこの能力を 使わないはずだ。  月に約束してくれ!」 ・・ああ、もちろんだよ。 悪いことには使わない。 戦争を起こすとか。  M2は単純な言葉で人間は納得すると、楽観的だった。  M2を利用したい者たちにも様々な思惑があるだろう。  その国の立場によって価値観は変わってしまうから。善も悪も簡単に覆る。 「いよいよわしらの出番かのう?」 御老人は立ち上がった。

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