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二月 バレンタインデー 後編

二月 バレンタインデー 後編  一ノ瀬がベッドへ入ると。  黒崎はその上に覆い被さった。 「シーツ冷た」  足先をベッドに潜らせた一ノ瀬が思わず呟く。 「電気毛布買ってやろうか?」  黒崎は耳元で囁いて、耳の後ろにキス。 「んっ……♥ 嬉しいけど全然色っぽくないね?」 「おっさんの会話なんてこんなもんだろう」 「まあ、ね……あ♥」  黒崎は今度は喉元にキス。  一ノ瀬のつま先が、さりりとシーツを掻いた。 「相変わらず首弱いな」  低い声で黒崎が笑う。  一ノ瀬のうなじを撫で回しながら、幾度も首筋にキス。 「ん……♥ あっ♥ ぁっ♥ くろ……さき♥ そこばっか、やめて……んっ♥」  一ノ瀬は黒崎の肩を掴む。  が、力が入らない。  身を仰け反らせる一ノ瀬の胸元に、黒崎はパジャマの上から顔を埋め、鼻先で乳首を可愛がる。 「ゃ♥ ちょっと、犬じゃないんだから」  少し感じてしまって、一ノ瀬が笑うと、黒崎はぱくりと、一ノ瀬の乳首をくわえ込んだ。 「あっ♥ ちょっと、これ……シルク……ぁあっ♥ んっ♥」  構わず布越しに舐め回して、黒崎は一ノ瀬に頭を叩かれる。 「痛い」 「もう、ちゃんと脱がせて!」 「気持ちよかったろう?」  黒崎は不満げに、一ノ瀬のパジャマのボタンを外した。 「あ……っ♥」  再び乳首を責められる。  指ではさんだ乳首の先端を、黒崎は舌で舐め回した。 「んっ♥ ぁ♥ ああっ♥」  くにくにと摘ままれながら舐められ、一ノ瀬の身体が跳ねる。 「暴れるなよ」 「や……だって、それ、無理ィ……」  黒崎は一ノ瀬の額にキス。 「好きなクセに」 「好きだけど、刺激が強すぎます……ん♥」  そのまま一ノ瀬にディープキスをしかけた。 「んっ♥ んんぅ♥ ん……♥」  一ノ瀬は耳たぶを揉まれながらキスされる。 気持ちが良い。 「くろさき……僕をとろかしてどうするの……ぁあ♥」 「気持ちよくなりたいだけだ」  黒崎は言って、一ノ瀬の脇腹にキス。  それから、つま先を揉む。  全身が敏感になっている一ノ瀬は、それまでもが心地よさから快感に変わった。  黒崎は一ノ瀬の脚を開き、膝を持ち上げて、つま先にキスもする。 「あっ♥」  そのまま、パジャマの上からふくらはぎ、太腿にキスを落とした。 「もどかしいよぉ……♥」  黒崎はまた笑って応え、一ノ瀬のパジャマの下も引き下ろして脱がせた。  内股にキスをして、ひくひくと勃ち上がりかけている一ノ瀬のそれは無視して、その奥のアナルにキス。 「んっ♥ いじわるしないで、くろさき……♥」  アナルを舌先で舐め回され、ぁあ、と一ノ瀬がまた声を上げた。 「ここで喰ってくれるんだろう? 俺を」 「そうだけどぉ……♥」 「前、自分で弄るなよ、一ノ瀬」  言って。  黒崎はローションを手に取ると、ぬぷりと、中指を一ノ瀬のアナルへと沈めた。  人を抱くのが好きな一ノ瀬は、黒崎以外に抱かれたことがない。  つきあって一年たらずの一ノ瀬のそこは、まだ初々しかった。  ぬちゅ♥ くぷ♥ くぷ♥ 「くろさき……音立てるのやめて……♥」 「慣れろ」 「だって、絶対、君わざとやってるっ♥ ぁあっ♥」  ぐぷ♥  黒崎が問答無用で二本目の指を差し入れる。 そのまま、前立腺を責めた。 「あッ♥ ぁあっ♥ くろさきぃ……♥」  しばらく一ノ瀬のそこを愛撫して、アナルをほぐすと、黒崎は自分もパジャマと下着のフロントを開け、陰茎を引き出した。  既に十分に熱を持ったそこにもローションをたらして塗りつける。  はぁ、と黒崎が息をついた。 「一ノ瀬、存分に味わえ」  ずぷぷっ♥ 「あぁああっ♥」  ひと息に押し込められ、一ノ瀬が声を上げた。 「うまいか?」 「ばかっ♥ ……くろさきのばかっ♥ あっ♥ あッ♥ ……あっ♥」  自分で言い出しておきながら、一ノ瀬は翻弄される。  突き上げられ、気持ちが良い、たまらない、追い詰められた。  ずぷっ♥ ずぷっ♥ ずぷっ♥ 「あっ……や……♥ だめ♥ 僕……もう♥」 「イクのか? 早いな」 「君がさんざん下ごしらえしてくれたおかげでね! ぁあああっ♥♥♥♥♥♥♥」  一ノ瀬が身を震わせる。とぷとぷとゆるく吐精していた。  腹に垂れた一ノ瀬の精液を指ですくって、くろさきは満足そうにそれを綺麗に舐め取った。 「ははっ」  それから、一ノ瀬の太腿を抱え込むと、今度は自分がイクために、黒崎は腰を打ち付けはじめる。何度も、何度も。 「あっ♥ あッ♥」  そのスピードが速く小刻みになり、黒崎は最後にずん、と、突き上げると、一ノ瀬の中に射精した。 「~~~~~~~~~♥♥♥♥♥」  一ノ瀬が至福感でまた軽くイキかける。  その胸板に、黒崎は倒れ込んだ。 「ふー。お気に召したか?」  一ノ瀬は、はくはくと息をついで声も出ない。 「そうか、よかった」  そこで黒崎はようやく、全ての嫉妬を回収したのだった。       ◉  その翌日。 「もー来年は、君のチョコいらない」 「ええ?!」

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