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第12話
「……」
いつもどうやってご飯を食べているの? なんて、ルカに聞きたくなかった。
ない なんて答えが帰ってきたら泣いてしまう。この子はいつも一人でどこか座れるところで菓子パンやお菓子で食事を済ませていたってことだから……
「今日は特別に僕のお膝の上で食べようか」
「う?」
キョトンとしたルカを抱えてテーブルに座る。そうすると僕のムッキムキの太ももがちょうどいい高さのおかげで、椅子がなくてもルカが食事のしやすい座高になった。
「これっこれっ ……えと、 」
「食べていいよ。いただきますしてからね」
「……? ぃー……?」
再び不思議なものを見たようにキョトンとされたから、ルカはいただきますも知らないんだってわかった。
「いただきます だよ」
「ぃーら っき、ます!」
うまく言えたねって頭を撫でてあげると、嬉しそうにキャアと声をあげてからフォークを手に取る。
少し掴みづらそうにしていたけれど、もてないってことはないようだ。
最初にハンバーグに手を伸ばし、うまく切れなくてイライラしている様子だったから手を貸してあげて……熱いスープはフゥフゥと息を吹きかけて冷ましながら、一口一口丁寧に食べさせていく。
小さな弟達の面倒を見ていた時のことを思い出して、ちょっと懐かしさに鼻がつんと痛んだ。
忙しい親よりも僕が弟達の面倒を見ていたから、他の家よりは兄弟仲は良好だ。だから自立のためにこうして就職してこっちに引っ越してくる時には二人は大泣きしてしまって……
新幹線に乗る時に、一緒に乗り込んでこようとしたのをなんとか押し留めたのは、それだけ仲がいいって証の思い出だ。
「はい、どうぞ」
ハンバーグを小さく切ってあげると、それをフォークに刺して一つずつ食べていく……本来ならなんてことはない行為だったけれど、ルカは随分とおっかなびっくりでギクシャクしている。
フォークを使ってものを食べることに慣れていないんだってわかってしまって、泣きそうになってしまう。
「これ! これ……しゅご!」
適当に作った花模様の旗なのに、ルカはそれがお気に入りの様子だ。
小さな指先に挟んでクルクルと回しては嬉しそうに声をあげている。
「気に入った?」
「んっ! んっ!」
膝の上でバタンバタンと暴れ始めるルカに食事を摂らせるのは楽しい時間だったけれど、慣れないせいか体はくたくただった。
でも食事を終えたらお風呂に入れさせて、寝かしつけないといけない。いつも何時に寝ているのかわからないし、きちんと決まった時間に寝かしつけているかもわからなかったから、目安として八時半から九時を目安にした。
最初に回しておいた洗濯機がちょうど乾燥も終わっていて、そこからルカの下着と……寝巻きも一応探したけれど、それらしいものはなかったからゆったりめのシャツとズボンを着せることにする。
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