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第6話
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王のいる時代なんて、かなり古いんじゃないか。たしかに今でも貴族なんてものはあるというか、王政のある国なんてほとんどないだろう。日本じゃないことは、確かだ。でも、言葉は伝わる。
違和感しかないこの状況なのに、俺は異常に体が疲れていて女性たちに言われるがまま連れていかれてしまう。
大きなドアをくぐると、中世ヨーロッパ時代を彷彿とさせる大きな広間に通された。大きな垂れ幕、大きなシャンデリア、大きなイス…に座る王らしき人物。その隣にはもう一人男が立っていた。
また、赤い大きな椅子にまで伸びる長く赤いカーペットの周りには同じく中世ヨーロッパを彷彿とさせる服装をした男たちがたくさん立っていた。
王らしき人物は勢いよく立つと、酷く驚いた顔をして固まった。その王に謁見するかのように、俺の後ろに着いていたじじいが一人彼の前に立った。
「王よ!召喚の義の成功をここに報告させて頂きます!!」
「なんと…本当に成功したというのか!」
ざわっと周りも色めき立つ。王はふらっとするとドサッと音を立てて座り込んだ。
「はい!どうぞご覧ください!」
俺と同じくらいのじじいが俺の頭に被さっていた布を取り去る。
途端、沈黙が訪れる。
「……それが、彼 の召喚されし者、なのか?」
含みのある言い方をする王に、俺はムッとする。
なんだよ、何が言いたいんだよ。お前もおじさんと言いたいのか。
「なんだよそいつ!」
声を荒らげたのは、王の隣にいた男だった。まだ年若いその男は、俺を指さし睨めつけてくる。なんだよは、こっちのセリフだ。突然知らないところに連れてこられて、王に含みのある言い方されて、なんだよそいつって怒鳴られて。俺はただ元カレと揉めていただけなのに。
しかし何も言うことができずただただ立っていると、男はさらに声を張り上げ言った。
「こんなおじさんと番えるか!!」
そう言い放った若い男は、さっそく俺の心をへし折ってくれた。
その言葉を皮切りに、周りの男たちが何かを話し出す。
あんなおじさんが?本当に番に?おじさん過ぎる。召喚失敗したも同じじゃないか!王子はどうするんだ。今番えないと言ったぞ。でも王子は我らに言ったぞ…。そうだ、約束を反故にするつもりなのか。
ざわざわ、ざわざわ。確かに自分はおじさんだ。でも、そんな風に言われるほど自分は酷いことをしたつもりはない。
さすがの酷い言われように、俺も口を開く。
「あ、の…ここは、どこなんですか?」
「おお、喋ったぞ…!我らの言葉を話している!」
「あの…」
「よく見ると言うほど顔は悪くないのではないか…?」
「ちょっと…」
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