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特別な一日の終わりに(2/2)*

「準備というのは、他の誰かの手を借りるのか……?」  俺の頭に顔を寄せているらしいギルの声が、俺の頭にまるで直接尋ねているように響く。  は? ここでもヤキモチかよ。  あーーーー、くっそ、何でこれを可愛いと思うんだろうな俺は!? 「俺が自分でやるよ、誰にも見せねーし触らせねーから」  苦笑とともに答えながら、俺は腕を伸ばしてギルの頭を撫でてやる。 「そう……、そうか……」  ホッとした様子が、すげー可愛い。  そんな風に思ってしまう自分にまた驚く。  今まで俺のことを独占しようとしてきた奴は沢山いたが、そーゆーのは迷惑だと思うばっかりだったのにな……。  なんで、ギルには許しちまうんだろうな……。 「その準備というのは、私にも手伝えるだろうか」 「あ……? 何、やってみてーの?」 「ゼスに関わる事なら、全て知りたい」  うお、重っっっ。  俺は、お前には一生話したくねー事が山ほどあんぞ? 「んじゃあ、洗浄は俺がすっから、解してもらうかな」 「洗浄……?」 「ギルお前……俺のうんこ見て萎えねぇ?」  半眼で問えば、なぜかギルは瞳を輝かせて胸を張って「大丈夫だ」と答えた。  何でだよ!?  結局、ギルはなぜか俺の身体の下準備を真剣に見て覚え「次からは私がゼスの支度をしてやれそうだ」とまで言った。  いや、なんでお前が俺の準備をする必要があんだよ!?  興味あんなら教えてやってもいーか、くらいの気持ちで見せてやっただけで、次からお前がやれなんて言う気はサラサラねーし。  そもそもお前は仕事が終わったらこの町を出るんだろ!?  そう思うと、なぜか胸がズンと重くなる。  あーあ、情が移り過ぎちまったかな……。  ギルはガタイの割に顔が優しげだからか、意外とチビ達も怖がる事なく会話してたし、最後にはおんぶとか抱っことかねだるくらいには懐いてたからな。  ギルとの別れ際に「またねーっ、また遊んでねーっ!」と繰り返していたチビ達は、半分は財布狙いなのかも知れねーが、また遊びたいのは本当なんだろう。  そんなギルとの別れを惜しむ様子を見ていたら、俺も何だか、ギルと別れるのが寂しいような気がしてしまった……。 「ゼス……?」  ギルは囁くように尋ねて、俺の胸に顔を寄せる。  仰向けの俺の上に覆い被さったギルは、大きな身体を屈めて俺を愛でていた。  ギルの大きな舌が俺の胸の突起をべろりと撫でると、それだけで腰が震えた。 「ぅぁ……っ」  思わず零れた声に、俺は手の甲で口元を押さえた。  ……なんでだよ……。  他の奴に抱かれてる時は、このくらいの事で、こんなにゾクゾクなんてしねーのに……。  ギルに触れられると俺の身体は、なんだか、おかしくなってしまう。 「……他の奴の事を、考えていたのか……?」  俺の胸の突起を口に含んだままギルがくぐもった声で尋ねる。  ほんのそれだけの振動にすら、ゾクゾクとした甘い痺れが俺の下腹に溜まる。 「っ、そこで、喋んなっ」  俺の言葉に、ギルがむすっと拗ねたような顔をする。  だからお前は、俺相手に嫉妬してどーすんだよ。 「他の……奴じゃ、ねーよ……。ギルの事、だよ……」  上がる息の合間から正直に答えた途端、胸の尖りに歯を当てられた。 「ぅあっ」  俺の意思に関係なく、びくんと大きく腰が跳ねて、俺の口から勝手に声が漏れた。  ……っ、そんな強く齧られたわけでもねーのに……なんで……。  恥ずかしさに、カァッと顔が染まる。  くそっ、なんでこんな……勝手に動くんだよ、俺の身体……。  コントロールできない自分の体が、裏切られたみたいで許せないし、ものすごく恥ずかしい。 「ゼス……、貴方は、どうしてそんな……」  何がだよ!?  知るかよっ!!  俺が聞きたいくらいなんだからな!?  俺は内心で逆ギレしながらギルを睨んだ。  ギルはなぜか困ったような顔で俺を見つめていたが、その顔は真っ赤だし股間はギンギンなので、俺は「いつまでも服着てんじゃねーよ!」とギルの服を脱がしにかかった。 「ゼス!?」 「っ、早く俺に入れろってんだよっ!」  取り出したギルのそれは、既に十分な硬さでそそり立っている。  やっぱギルのは特別でけぇよな……。  先端から滴り落ちそうな雫を見て、俺は思わず舌を伸ばした。 「!?」  俺に舐められてビクンと大きく跳ねたギルのそれが、サイズに見合わぬ繊細さで、なんだか可愛い。  ギルのこれが、早く欲しい。  そんな風に思ってしまうのはどうしてなのか。  まだ腹も膨れてるし、あんま動きたくねーのに……。  さっさと済まして休みたいって事なのか……?  俺はギルの顔を見上げる。  ギルは俺をギラギラした琥珀色の瞳で見下ろしていた。  ああ、俺に欲情してるって顔だ。  ギルが、俺が欲しくてたまんねぇって顔してる……。  それがどうしてか、涙が出るくらいに嬉しい。  ギルの望みに応えるように、俺の腹の奥が熱く疼いた。  俺は自分の足を抱えて大きく開くと、ギルを誘う。 「ギル……、なぁ、早く……」 「っ、そんなに煽らないでくれ。優しくできなくなってしまう……」  ギルは弱った様子で言いながらも、俺へ優しく入り込んだ。  あぁ、これ……っ。  ギルの……デカ過ぎ、ん、だろ……っ!! 「ぅ、あ、あ、あ、ぁあ、ぁぁっ、ぅ、んっ」  ゆっくり進むギルに、ミチミチと内側を強引に押し広げられていく。  そのたまらない感覚に、次から次へと嬌声が溢れる。 「ぅぁ、ぁ、ぁああんっ」  しかしそれも、ギルのモノが奥へ進むほどに吐き気に変わっていった。 「っ、ぐ、ぅ……っ」  ぐっ……、やべぇな、腹が膨れてる上にギルのがデカ過ぎるせいで、奥まで突っ込まれっと、胃液が上がりそうだ……。  脂汗を浮かべる俺に気づいたのか、ギルが動きを止めた。 「苦しいか、すまない……」  そろそろと腰を引くギルに、俺は唖然とした。  は……?  なんだよ、それ……。  ギルは、俺が辛かったら突っ込んでる途中でもやめれるってのかよ……。  正直、目の前の出来事が信じられなかった。  だって、ギルだってあんなに、俺をめちゃくちゃにしたいって顔してただろ……?  ギルのだってあんなにガチガチで……。  なのに、今、そんなとこでお前……止められるのかよ……。  よく見れば、薄明かりの中でギルはグッと眉を顰めて、歯を食いしばるようにしている。  脂汗浮いてんのはお前もじゃねーかよ。  なんでそこまで我慢する必要あんだよ。  俺は金でお前に買われてんだから、好きなように犯せばいーじゃねーか。  俺の中から抜け出したギルが、眉間の皺を解きながら、熱い息を「はぁ」と吐いた。  ああ、ギルは俺の中で腰を揺らさないように、ずっと耐えてたんだ。  それに気づいた途端、ぎゅっと胸が締め付けられた。  最中の奴らはいつでも自分の快感を追うので手一杯で、こんな風に俺の体調を気遣われた事なんてなかった。  それは俺を金で買った奴だけじゃない。  昔付き合ってた男だって、最中に俺の顔色まで見てる余裕なんてなかった。 「ゼス、大丈夫か……?」  ギルはそのまま呆然とする俺の背に手を回すと、俺の身体をそっと起こして、背をさすった。  待て待て待て、紳士的過ぎるだろ!?  お前の性欲はどーなってんだよ!? 「ギル……」 「どうした?」  いや、どうしたって聞きたいのはこっちだが!? 「何で、やめたんだ……?」 「ゼスが苦しそうに見えた」 「……っ」  息が詰まって、涙がこぼれそうになる。  何でだよ……。  なんでお前はそんなに俺に優しくするんだよ……っ。  そんなに優しくされたら、ギルと……もっと離れたくなくなっちまうだろ……? 「違ったか……?」  ギルの静かな声に尋ねられて、俺は黙って首を振った。 「いや……助かった。……悪ぃな、マジで……」  答えた俺の声は、自分が思うよりもずっと情けなく震えていた。  だって、俺から入れてくれってねだっておいて、いざ突っ込まれたら吐きそうだなんて、カッコ悪ぃにも程があるだろ……。  ギルはまだガチガチにそそり立つそれをそのままに、俺を優しく膝の上に抱き上げた。 「少しは落ち着いたか?」  ギルのバリトンボイスが優しく囁くと、胃は落ち着いても腹の奥の方が疼いてしまう。  俺は目の前で立ち上がりっぱなしのギルのそれを両手で包んだ。 「っ……」  ギルが小さく息を詰める。  俺はギルのものを扱きながら反省を込めて謝る。 「ごめんな……」  やっぱ欲張って食い過ぎたのが良くなかった。 「謝らなくていい」  ギルの声はいつもより低い。やっぱ『ごめん』はギルには禁句か。 「じゃあ……、ありがとう、ギル」  俺が精一杯の笑顔を向けると、ギルは動揺するように瞳を揺らして、それから薄明かりの中でも分かるほどに顔を真っ赤に染めた。  ああくっそ、こいつ本当に可愛いよな……。  俺の笑顔ひとつで真っ赤に染まるギルが、どうにも可愛くて仕方がない。  俺はこの夜、ギルをこれでもかって程、手やら脚やら髪やらでイかせてやった。

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