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 けれど、眠りに落ちる寸前で、スマホのメール画面がよみがえってくる。 「ぅわっ!」  収益停止申請却下の返信メールを開いた瞬間が、フラッシュバックした。 「大丈夫か?苦しいのか」  急に飛び起きたので執司を驚かせてしまった。心配をかけまいと首を横に振ると、ベッドの隣でカーペットへ座っていた執司が近付いてくる。 「しゅう……」  広い胸に抱き寄せられ、顔を執司の胸へつける。背中へ腕を回され、後頭部も一緒にさすられた。 「心臓の音を聞くと落ち着くんだろ。しばらくこうしてる」  ベッドの上に座り直した執司は、呼吸を整えようとする光輝を優しく包み続ける。 「いったん、水分とるか?」  喉は乾いていないし、それよりもこのまま執司に抱きしめていてもらいたい。  首を小さく横に振り、光輝も執司の胸へ次第に体を預けていく。 「ちゃんと見てるから。お前が頑張ってるの」  熱に浮かされているせいか、執司のかけてくれた言葉はV活動に対するものだととらえてしまう。 「……ありがと……絶対戻してみせるよ……」  シャツ越しに聞こえる執司の鼓動が心地いい。守られていて、何も心配しなくていいと思えてくる。 (……この感じ、すげー好き)  しばらく光輝を抱きしめなだめてくれた執司だが、再びベッドへ寝かされ、胸元をさするやり方へ変わった。  おかげで今度こそ、眠っていくことができそうだ。  幼い頃、執司に安心して眠ってもらおうと思いしたことは、光輝自身も安心をもらっていたことだと、今頃気づく。 (執司がいてくれたら、こんなにも安心なんだな)  執司の存在に感謝しながら、光輝は静かに眠っていった。けれど執司はまだ、胸元をさすり続けている。 「俺ができることは何でもしたい」  遠くで執司にそんなことを言われた気がした。  なぜそこまで思ってくれているのか、理由はわからないままだけれど、熱のせいで心細い光輝は嬉しくなる。  するとかすかな機械音がし、わずかに目が覚めかけた。けれど、執司の撫でてくれる手が心地よくて、気にするのはやめてしまった。 「ねこまる、これからも続けてくれ。俺たちの、大事な」  執司の口から意外な言葉を聞いて確認したいけれど、効き始めた風邪薬のせいで光輝は起き上がることができなかった。

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