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ふだん何気なくしている開錠の短い時間すらもどかしいのか、執司が落ち着きなくガチャガチャと玄関の鍵をあけている。
表情の変化の少ないあの執司が、切羽詰まった顔をしている。
(人目のないとこで、家の中で……)
鍵があいた。
光輝は両想いになった執司と、誰も気にせず抱き合ってみたい。
すぐに玄関へ引き込まれ、音を立てて扉がしまったかと思うと、再び、執司の腕の中へ収められた。
肩口へ顔を埋められ、執司の荒い息遣いがくすぐったくて身をよじらせてしまう。
看病されたときと同じ安心感は少しだけ、今は欲の方が勝っている。
「恋人の形だけでなくて、デートして、いいのか」
執司は先ほどの話の続きを始めた。こくこく、とうなずきながら光輝も執司背へ腕を回す。
「うん、執司といきたい。……いろんなとこ」
返事をするといっそうきつく抱きしめられたので、執司もよほど喜んでくれているのかと光輝も嬉しくなってしまう。
「そんなこと言ってて……光輝がいいなら……だけどだめだ、初めてだしな……もっと、きちんと準備から……でも……」
執司は頭を小さく横へ振りつつ、なぜか自問自答をし始めた。
(なんか、まずいこと言った?)
デートしたいと光輝が返答することは、そこまで想定外だったのか。
困らせた理由を光輝が考えていると、抱きしめていた腕が離れ、代わりに大きな両手で顔を挟まれた。
「光輝、まずはこれから。そう言ってくれるのすごく嬉しくて、今すぐそうしたいけど、やっぱりだめだ」
「は……?どしたの、執司……?」
「だから、これだけ」
答えの違和感を感じつつ、両頬を熱い手のひらに挟まれたまま執司を見上げていると、顔が迫ってくる。
「んっ」
唇が強く押し付けられ、すぐに離れた。
(……キスした……今……キス……)
「光輝」
思っていると、角度を変えてもう一度、唇が触れてくる。
初めての口づけに光輝が動けないでいると、薄く開いた唇の間から侵入を許してしまった。
「っ、、んぅ」
口内を、自分のものではない舌がぬるりと動いて撫でてくる。
経験のないいやらしい刺激に、光輝は執司の両腕にすがり、爪を立てた。
執司への気持ちを自覚してから、キスやそれ以上の妄想をしなかったわけではない。
けれど、実際にしてみるとどれだけも刺激が強く、行為に対する免疫のなさを痛感した。
(やべ……これ、あ……っ……)
次第に苦しくなってくる下着の中。キスだけですっかり芯は勃ちあがってしまい、腰が引けてくる。
おまけに息の仕方がわからず、うごめく執司の舌に翻弄されながらのぼせてきてしまう。
「んんぅ……! ぅ、んん!」
ようやく口内から出ていった執司が、うっとりとしながら抱き寄せてくるので、慌てて胸を腕で突く。
けれど力がうまく入らず、抵抗しきれない。
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