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第13話

しっかりと労働し、腹が鳴りそうだ。 チラリと時計を確認すると休憩時間を指している。 こういう時にタイミングが良いとなんだか気分が良い。 「休憩いただきます」 「ゆっくりね」 グラスなんてどこに売っているか分からない。 大抵の物は100円ショップに行けば売っているが、流石にそれは味気なさすぎる。 最終手段だ。 あとはインテリア系のチェーン店か。 切子とはいかなくても、それっぽいのほしいな 酒屋か? 分かんねぇな 昼飯を食いながら探そうかとスマホと取り出すとついSNSを開いてしまう。 そして、ついサイン会の様子を調べてしまう。 書店公式SNSには、先生がサインをしている様子がアップされている。 背後にピントが合わされているから顔ははっきりと分からないが先生だ。 おー、先生だ スワイプすると遠目から立っているショットもあった。 角度のお陰か足が長くみえる。 普段は立たないくせに無駄に長くて狡い。 『夏目くん、どうかい?』 『どう…、とは…?』 散歩に行く時のような服を着て椅子をくるくるっと回ってみせた。 こういう時に座って回る人をはじめてみた。 背後が全く見えていない。 見せる気があるのか分からないのが、すごく先生らしい。 『サイン会の服だよ。 適当な服がないならスーツだと言われてね。 スーツは窮屈だろう? これはどうかな』 『いつもの…ってわけにいきませんもんね』 『なんでだい?』 『…ここのサイトでよければ見繕いますよ』 『おや、本当かい』 着てくれてる… 嬉しい。 自画自賛ではないが、似合っていると思う。 それと同時にもう一つ思うことがある。 なら、なんでスーツで行ったんだ…?

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