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第34話

佐伯さんが帰った後も少しだけ残って、今ならこう書くなと赤で直していく。 勢いがあった方がいいものが多いねと言われたが、直すことで更にかたちをかえることもある。 どちらがいいかは書くことでしか分からない。 なにを選び、なにを捨てるかはまだまだ理解しきれていないからだ。 ふーっと腹の底から息を吐き、ぐーっと伸びをする。 ふいに視線がスマホをとらえた。 先生って、顔立ち綺麗だな… お菓子ばっかり食ってるのに 先生の名前を検索すると近影といつかのインタビュー記事が画像検索にヒットした。 先生ってこんな顔だっけ? 子供みたいな先生しか知らないわけじゃない。 サイン会での写真だって見た。 なのに、作家としてのバロメーターが振り切った先生は知らない人みたいにも見える。 なんとなくモヤモヤする。

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