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第7話 大好きな旦那様と、初めての
ふわり、上質な生地の布団が背中越しに感じられる。
浴衣は少しはだけた。下から肌がちらりと覗く。
お風呂に入ったばかりだからまだ温かい。石鹸の香りがする。
上からキスをされた。
唇を全部覆ってしまうような、性急なキスだった。
呼吸が荒くなる。息が切れて、口がうっすらと開くと、九条くんは舌をねじ込んだ。
唾液を絡めて、夢中になって、吸う。
九条くんの首に手を回す。ぎゅっとしがみつくように。
ぼーっとしてくると、九条くんは僕の浴衣の腰紐をほどいた。
途端に胸元や前がはらりと露わになる。
九条くんは僕の浴衣を左右に開いた。
プレゼントの包装紙をとるように、優しく。
九条くんが、息を呑む。
そっと、壊れ物を扱うように、僕の胸に手を伸ばした。
「んっ………」
うわずった声が漏れる。急いで声を殺す。
九条くんは僕の反応を見つつも、そのまま胸を撫でて、ゆっくりと、ピンク色の乳首に触れた。
人差し指の腹でこねて、さすって、なでる。
九条くんはまた僕にキスを落とした。
ちゅっと、唇だけで触れるキス。
僕の頬と、首筋、鎖骨と、丁寧にキスを落としていく。九条くんの髪が肌に触れて、むずかゆくて、そわそわする。
そして乳首まで顔を近づけ、ゆっくりと舌を伸ばす。ぺろ、と先端を舐める。
僕は電流が走ったみたいに背筋をびくん、としてしまった。
九条くんはまじまじと僕の顔を見つめる。
僕は咄嗟に、顔を手で隠した。
やばい、顔熱い。恥ずかしい。
こんなに反応してしまうなんて思ってもみなかった。
九条くんはまた乳首をぺろりと舐める。
周辺をなぞるように、そして、先端も口に含んで、じゅるるっと吸う。
「んっ……ふ、ぅっ……っん」
口元を覆って必死に声を噛み殺す。
でも、甘い声は零れてしまった。
唾液の音が響く。身じろぎする度に背中で布団が擦れる音がする。
は、と息がしづらくなって、手を外すと、九条くんは僕の手を掴んだ。
「声、」
「……え」
「声、聞きたい。我慢しないで」
懇願するような瞳で僕を見下ろした。掠れた声で囁く。
……僕は、ごくりと唾を飲み込んだ。
暗闇の中でうっすらと照らされる九条くんは、すごく”男”だった。
心臓がバクバクする。
僕は、きっとこのひとにめちゃくちゃにされる。
そんな期待が込み上げてきた。
こくん、と頷くと九条くんは口元を緩めて、僕の唇にキスを落とす。そして、掴んでいた手を僕の背中に回して、つつつ、と下から上になぞった。
「ひぁっ……!」
触り方がいやらしい。なんなら胸を触られるより、えっちな気がする。
声を抑えたくなるけど、抑えたらダメ。でも性器でもないところで感じてるなんて恥ずかしい。
九条くんは僕を抱きしめながら、背中、肩、腕を、ソフトタッチで触れる。硬くて立派な手が皮膚をなぞるたび、そこが性感帯になるみたいで。僕は掠れた、甘い声を零していた。
また乳首をこりこりといじる。
だんだんと意識が真っ白になるように、気持ちよさに溺れてしまう。
もどかしい、もっと、して。優しいのが逆に辛いっていうか。
九条くんは、僕のペニスにそっと手を沿わせた。
「っ!」と、僕は声にならない悲鳴を上げる。
僕のペニスは、がちがちに硬くなっていた。先っぽはもうびしょびしょだった。
恥ずかしい、まだあんまり触られてないのに。変態だって思われたらどうしよう。
顔を真っ赤にして、固まっていると、九条くんはゆっくりと上下に摩った。
「んんっ……! んぁ、あぁっ………」
「きもちいい?」
「んっ、ん。ぅん、きも、ちい」
「よかった」
九条くんは僕の耳元で囁く。
その声がまた色っぽくて、耳から犯されてるみたい。
九条くんの浴衣をぎゅって掴む。手が震える。
立派な胸板に顔を埋めて、迫り来る快感をこらえる。九条くんの汗の匂いがする。
九条くんはゆっくりと、でもしっかりした手の強さで、僕のペニスを上下にこする。
先走りの粘つきを利用して、ぬるぬるしている。
ぐちゃぐちゃ、小さな水音が響く。
あ、あ、と、小さな嬌声を零して、
視界が真っ白になって、僕は九条くんの手の中に白濁を放った。
は、は、と、僕の荒い呼吸音が響く。
ふかふかの布団に沈み込んだ。熱い。ぼーっとする。心地よい倦怠感が包んでいた。
「あ、ご、ごめん、出しちゃって……」
急いで起き上がろうとすると、九条くんはぼーっと自分の手のひらを見つめて、ぺろりと舐めた。
「九条くん!?」
「え? あ……つい」
「つい!?」
「……美味しそうで……」
九条くんは頬を赤らめて呟く。無意識だったらしい。
僕は咄嗟に枕元のティッシュを手渡した。
九条くんは、なぜか名残惜しそうにティッシュで手を拭いた。
「可愛かった」
「え……あ、そう……かな。ごめんね、手に出しちゃって」
「いや、嬉し……いや、気にするな」
九条くんはわざと咳払いをして場を繕う。
「……あのさ、」
「どうした、陽向」
「……僕も……」
重い腰を起こして、布団の上で向かい合う。
九条くんの腰元までかがんで、髪を耳にかけた。
「僕も、したい」
九条くんのペニスに、そっと口を近づけた。
九条くんはあたふたと、真っ赤になって僕を見下ろした。
僕はちゅう、と先端を吸う。
九条くんの雄は大きくて、ガチガチに硬かった。
血管が浮かび上がっている。全然口に入りきる気がしない。立派なカリ首を口に含んで、口の奥できゅう、と吸ってみる。
九条くんが「んっ」と声を零した。
僕はちょっとーーーいや、けっこう嬉しかった。
九条くんが僕を見つめる瞳は、甘くてとろけるようだった。
僕を気持ちよくしてくれたから、お返しに。こんなことしたことないから、どうすればいいのかはよくわからないけど。
大きすぎる雄を、口をいっぱいに開けて入るとこまで入れてみた。でも半分ってくらい。立派な幹に手を添えて、入らなかったところをこすった。
硬くなって、口の中のペニスはぬちゃぬちゃに濡れる。
唾液と、先走りと。しょっぱいような苦いような味が広がる。けど、嫌じゃない。
九条くんが感じてるからだと思うとーーーもっとたくさん、舐めたくなった。
「ん、んっ、ど、どぉ? くじょーくん、きもちい?」
「あ、ああ……きも、ちい」
「んっ、ん……よかった」
九条くんは瞳が潤んで、顔が真っ赤になって、いまにも爆発しそうな顔をしていた。
きゅう、と強く唇を噛んでいる。時折零れる掠れた声が、僕の胸をきゅんと締め付けた。
顔を上下に動かして、じゅぽ、じゅぽ、と、口の中の動きを強くしてみる。
「んっ、陽向っ……!」
九条くんは僕の頭を掴んだ。思ったより強い手にびくりとしてしまう。
ちらりと視線を上げ、ペニスから口を離す。
九条くんは歯を食いしばって、うつむきがちだった。呼吸が荒い。
「きもちよくなかった……?」
「っ、いや、いい。よかった、けど。もう、大丈夫だから」
「あ、……うん」
「陽向」
九条くんが僕を見つめる。
ぎらりとした光を放っていた。
「陽向のなかで、イキたい」
僕は、不覚にもドキドキしてしまった。
いつもは仏頂面で、優しい九条くんの、剥き出しの本能。
胸が期待で一杯になる。不思議と、まだ使ったことのない孔が、じゅくじゅくと反応する。
自分の中のΩが、自分の旦那様を求めているようだった。
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