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第41話 陽一サイド<ネイルの華やかさを>

 次は医療事務のスタッフの面接。これは6人応募があった。 その中で33歳の三国清人さんは、なんとレセ認の資格を持っている人だ。 レセ認(診療報酬請求事務能力認定者)なら文句なしだ。 穏やかそうな男性で、郊外の中規模の病院でレセプトのチェックをしているそうだ。 渡りに船ではないか? 加護さんと顔を見合わせてニヤッとしてしまった。 「レセ認の資格をお持ちなんですね?他の医療事務のスタッフを引っ張っていけますか?」 「はい、それは大丈夫です。ここは財団の趣旨がすごく理想的なので、ぜひご一緒させていただきたいのです。ただ通勤が大変そうなので、寮に入れていただけないでしょうか?」 「はい。分かりました。寮は確保しておきます。よろしくお願いしますね」 その他の4人の医療事務の希望者の面接も済ませた。 その次は看護助手だ。これは3人来た。 そのうちの、宮越優菜さんはシングルマザーで保育を希望。 2歳の春菜ちゃん、可愛い名前だ。寮も承諾した。 そして面接は順調に進んだ。 その後は美容サロン希望者が3名と、ネイリストの女性が二名いた。 ネイリストにはちょっと困った。 「爪外来はケアが主なので、もしかしたら、ネイルまでは至らないかもしれませんよ。良いんですか?」 その二人は友だち同士なのか、しばらくじーっと考えていた。 そして口を開いた。 「爪のケアはもちろんできるし、混んでいたらそちらに専念します。 でもお客様が少なければ、ネイルは出来ます。すごく華やかになると思うんです。 ネイルの見本の写真を表に貼っておけば、美しい花と合わせてきれいだと思うんですよ。 花を見ながら指先がきれいになれば、それは無駄じゃないと思うんです。 お客様の希望があれば、やらせていただけないでしょうか? 週に2日でもいいですし、少し様子を見ていただけないでしょうか? あと、マニキュアの商品も少し置くときれいだし、一緒に売れると思うんですけど、どうでしょうか?」 加護さんの顔を見た。うんと頷いた。 「はい、分かりました。では様子を見ることにしましょう」 そうやってこの日は終わった。 ……あっ!颯太を忘れていた。しまった! 慌てて会長室に行った。 ベッドを覗くと、颯太は起きていた。 「颯太、ごめんね、ずっと来れなかったよ。怒ってる?」 「ううん、怒ってないよ。だって仕事してたんだもんね。 山下さんにメールしたら、応募者が凄いって言ってたもん。だから良いよ」 「颯太、愛してるよ」ブチューっとキスの雨を降らせた。 「先生。俺お腹がペコペコ。早く帰りたい」 すごく元気を取り戻していた。 「うん、じゃあ、帰るって言って来るね。待ってて」 皆のお詫びをして、先に帰らせてもらった。

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