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いつもと違う表情に戸惑いを覚えたが、そんなことおぐちに言われなくても分かってると、そっぽを向いて、おえかきちょうセットを持って、さっさとその場に立ち去ろうとしている時、「あ、まって、たーちゃんっ」と慌ててれいすけがついてきた。
「あれ、伶介と大河君はどこに行くの?」とれいすけままが言うのを、「大河さまの部屋に行くみたいですよ」と代わりにおぐちが答えたのを背にリビングを後にした。
扉を開ける時、「ぼく、おえかきちょうもってあげるね」とれいすけが持っていたおえかきちょうを持ってくれたのを、最初の3文字のお礼を辛うじて言い、扉を開けた。
共に入り、ハニワの形をしたローテーブルにれいすけが持っていたおえかきちょうセットを置いた。
もう何冊目か分からないおえかきちょうをパラパラと開く。
『ハニワのだいこうしん!』に出てくるハニワを描いたりしているが、大半はままだった。
新しいページを開き、クレヨンを手にした。
「よし、かこう!」
クレヨンを持つ手を高く上げるれいすけの真似をして高く上げてみせると、れいすけはにこっと笑った。
それから描き始めた。
いつもままを描いている。だからあっという間に描き上げた。
「⋯⋯⋯」
鼻歌混じりに歌うれいすけを尻目に、完成した絵を持って眺める。
画面ほぼいっぱいに顔を描き、髪は真ん中分けで黒く塗り潰し、それからにっこり笑顔を描いた。
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